あぶらを摂ろう!糖質禁止!ケトジェニックダイエット
「ご飯は太るから食べることに抵抗があるな…」
という方が試しているであろう「糖質制限ダイエット」のやり方のひとつが、今回紹介するケトジェニックダイエットです。
あなたも一度は耳にされたこともあるかもしれませんね。
ケトジェニックダイエットは、脂質をダイレクトにエネルギー源とする方法のため、体脂肪を落としやすいのが特徴です。
高脂質な食事をするという内容のため空腹を感じにくく、かつ、肥満ホルモンと言われるインスリンをそれほど出さないので、血糖値が乱高下しにくい、というのがおすすめポイントです。
今回はそんなケトジェニックダイエットのやり方と注意すべき点をお伝えしたいと思います。
ケトジェニックダイエットとは?
まず、ケトジェニックダイエットというと、聞いたことはあるけどどういったことなのか?と思われる方もいらっしゃるかと思いますので軽く説明させていただきます。
脂肪が体内で分解される時にできる「ケトン体」をエネルギーとして、体内や脳の働きをさせることに体質を変えていく、というダイエットです。
人間の体は、糖質が極度に制限されると、体内の脂肪をエネルギーとして消費していくという働きがあるので、それを利用したダイエット、ということになります。
ケトジェニックダイエットでは、糖質を制限する代わりに、タンパク質や脂質を摂ってエネルギーにしていきます。
PFCバランス(P:タンパク質、F:脂質、C:炭水化物)の割合は
P=30、F=60、C=10
という割合が目安になります。
糖質を制限して、脂質がエネルギー源として使われる状態を「ケトーシス」といい、ケトジェニックダイエットでは、体をこの状態にしていくことが大事になります。
そのためには、糖質を極端に抑えることが必要で、1日に摂れる糖質の量は、30~50gに抑えておくのがよいでしょう。
ご飯1杯に含まれる糖質はおおよそ150gにもなりますので、ケトジェニックダイエットをする際には、ご飯を食べることはNGです。
そのほかにも、味噌やケチャップなどの調味料にも糖質が含まれているので、その糖質量も厳しくチェックしていく方が望ましいです。
意外なところに糖質は潜んでいますので、1日に摂取可能な糖質量は、体感ではほとんどない、と考えておく方がいいです。
ケトジェニックダイエットの栄養の摂り方
主食のご飯やパン、麺類などの炭水化物は高糖質のため、重ねてお伝えしますが、ご法度です。
糖質を摂らないと摂取カロリーが減りますが、1日に必要な摂取カロリーの差分は、タンパク質と脂質で摂るようにしましょう。
だからと言って、油ものならなんでも摂っていいというわけではありませんので、その点はご注意ください。
ケトジェニックダイエットでは、良質な油を摂ることが望ましいです。
魚の脂である不飽和脂肪酸や、すぐにエネルギーになるMCTオイルなどは、おすすめできる油です。
ケトジェニックダイエット中は、もちろんお肉は推奨される食べ物ですが、こちらの飽和脂肪酸は摂りすぎに注意しましょう。
血液がドロドロになる素を作りだしてしまいます。
また、ウインナーやハム、ソーセージに代表される加工肉を摂る方もいらっしゃるだろうと思われますが、こちらは、加工していないお肉に比べると糖質が含まれていますので、こちらも注意が必要です。
また、ケトジェニックダイエットは個人差があるダイエットです。
先ほど述べた「ケトーシス」の状態にどの程度の日数で入れるかにもよりますが、効果が表れるまでに1週間~3か月と幅があります。
ケトジェニックダイエットを行う際には、こうした点も考えておいた方がよいでしょう。
ケトジェニックダイエットのメリット
このように脂質制限ダイエットに比べていろいろと制限が多いと感じてしまうケトジェニックダイエットですが、メリットももちろんあります。
それは、血糖値を安定させる効果があるということです。
糖質のようにインスリンをそれほど出す食事ではないので、血糖値の乱高下がないままに満腹になることができるのは、大きなメリットになるのではないかと思います。
糖尿病の患者さんへの食事療法として糖質制限がおこなわれることがあるのも、このような理由からです。
ケトジェニックダイエットの注意点
しかし、良いことばかりではなく、注意しなければならない点もあります。
ケトジェニックダイエットがうまくいっていると、ケトン体によって「ケトン臭」という独特のにおいが出てしまって、体臭がきつくなってしまうことがあるのです。
この臭いを緩和させるには、対策としてアルカリ性の食品を積極的に摂ることが挙げられます。
ケトン体は酸性のため、中和のためにアルカリ性のものを摂る、ということですね。
アルカリ性の食品で代表的なものは、緑黄色野菜や海藻、キノコ類が挙げられます。
バランスの良い、塩コショウなどでシンプルに味付けした食べ方をするなどの工夫が必要になります。
もう一つデメリットといえば、お財布に優しくない、ということが挙げられます。
炭水化物という、比較的安く手に入るものを制限するので、その分のカロリーを得ようと肉や魚を多く買わなければならなくなります。
ケトジェニックダイエットをする際には、お財布状況とも相談の上、始めた方がいいかと思います。
それと、これはちょっとした注意点ですが、MCTオイルを摂取する際は、1度に大量を摂るのではなく、少しずつ、1日に数回に分けて、摂ることをおすすめします。
1度に摂るとお腹を壊してしまう可能性が高いので、そうならないためにも、こまめに摂るようにしましょう。
まとめ
今回はケトジェニックダイエットの内容についてお話させていただきました。
糖質制限ダイエットがかなり市民権を得てきた今、ケトジェニックダイエットもあなたのダイエット方法の検討材料に加えていただければな、と思います。
ただし、ご飯が本当に好きなのに、ダイエット期間だけケトジェニックにする、というのは避けた方がいいです。
ケトーシスに入った状態の体で、炭水化物を通常通り摂るようになると、インスリン抵抗性ということが体内で起こり、リバウンドのおそれがとても高いからです。
ご自分の好きなもの、長期間我慢の利くものと相談の上、ご自分にあったダイエットをして、素敵な成功体験をしましょう。
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