便を持ち、歩く。

お腹を壊しすぎて検便することになった。
検便は五日以内に二日分の便を取らないといけない。
自分は便秘と下痢を繰り返すタイプなので2種類の硬さの便を持ち、病院に向かった。

検便とは別に、健康のために散歩を続けたいと思っていた。
最初は散歩じゃなくて、ジョギングを試みたが、元々外に出るのが億劫なのに、走るのはより続かなかった。
なので、散歩に行き着いたが、だるいものはだるいので、散歩用にラジオを聞き、病院まで便を持って歩くことから始めることにした。
散歩がより楽しくなるように、気が向いたら、思ったこととかを日記にしようかなと思って、この日記も始めることにした。

さて、便を持って歩くと、心なしか「自分、何食わぬ顔で歩いていますが、便を持ってます」という自信が湧く気がした。爆弾魔とかもこういう気持ちなのかなって思った。
あと、歩き出すと、散歩は楽しい。
外の木々や花は綺麗だ。つつじ、たんぽぽ、なんか知らない花、花、花。
世界は結構美しいんだなぁと楽しくなってきた。

病院までGoogleマップを使わず、勘で歩く。その方がたくさん歩けるかな、と思ったから。
住宅地を散歩していると、人の家の庭を見て、松が立派だなぁとか、思想強めの壁だなぁとか、たくさん家を持ってなくても各家をフリーライドできてよい。
家を持っていたら持っていたで、自由に壁の色とか決められそうで楽しそう。
空き家を買って、ディズニーランドのグーフィーのアトラクション？みたいにペイントしたら楽しそう。
そんなことを思いながら、可愛い壁の家とか、花壇の花を素敵だなぁ、この家の人もきっと素敵な感性だなぁ、とほっこり眺める。

勘で歩いたけど、予定より早く着いて、病院が開いてなかった。
普段、自分の方向を信じてないけど、意外とスマホを見ない方が強くなれるのかもしれない。
もしくは今日は便を持っていたから、運がアップしていたのかもしれない。そんなことを思った。

帰路。普通に疲れてきた。
あと、便を提出したら我に返り、普通に汚いし、便は持ち歩かない方がいいなと思った。
帰り道も、名前も知らない雑草の小さい青い花が綺麗だった。
自然はいつでも綺麗。

おしまい。