同調圧力には、相手の立場に立って考えるな。目の前のものは幻だから
同調圧力には何も感じない。これがすべて
同調圧力って言葉、みなさんご存じでしょうか。
「話し合いの場で周りと違った意見が言えない」、「仲間からの食事の誘いを断れない」。社会生活の中では、こういったプレッシャーを感じる場面があります。周囲と意見を合わせることができれば問題はないかもしれません。でも、自分の考えが周りと大きく違う場合、苦痛しかありません。
自己主張を軸に対人関係を結ぶ欧米人とは違い、農耕民族だったぼくたち日本人は相手の期待に応えたい、期待を裏切りたくないという思いを軸に対人関係を結びます。
学校や家庭をはじめとする教育の中では、相手に迷惑をかけてはいけないということを教えられ、どうしても自己主張ができない環境にあると思います。
井口嘉則さんの著書 リーダーのための人を動かす語り方では、日本人のコミュニケーションには3つの特徴があると書いています。
❶文脈依存型。ハイコンクスト社会で、多くを語らなくても文脈などで察する文化があります。
❷同調圧力が強く、個人としての意見を持ちにくい。
❸理屈ではなく人間関係や感情の論理優先であることが多い
といわれてます。
よく小さいころ、家で反論すると、「常識で考えなさい!」「とにかく○○しなさーい!」と親に怒られた経験ありませんでしたか。
KYって言葉。空気読め。まさに察しろ!ということです。同調圧力も察すること。感情も察する。
日本人のコミュニケーションの要素3つ、すべてが最終的には同調圧力につながっていきます。
同調圧力は、リアルな人と人が合う場面だけじゃなく、SNSで炎上、いわゆるマスク警察、今いろんな場面で見られます。またそのプロセスには、怒りがこみ上げるなど人の感情に関わるお話が多いかと思います。
大嶋信頼さんの著書 誰にも嫌われずに同調圧力をサラッとかわす方法を読みました。この本は、この同調圧力についての分析から対処法など深ーいところを解説してくれてます。
日本人のコミュニケーションの場面に多く出てくるこの同調圧力と怒り、今日はこの本を中心も読んで、ぼくが思う同調圧力のお話をしていきたいと思います。
今日お伝えしたいのは、
世の中に期待なんてするな。大人として自分をコントロールすれば同調圧力にも屈しない
このことを4つのポイントでお話します。
かける人も従う人も、こども、そしてマザコン
同調圧力に屈してしまう人
それは、従わなければ、みんなから見捨てられて孤立してしまうという恐怖が潜んでいるからです。
「いうことを聞かないと置いて帰る」
と捨てられることをちらつかされてしまうという子どもの頃の原体験。
同調圧力に従っているのは、こどもの状態ということです。
最近コミュニケーションには、SNSが使われますが、ネットでは対面しない分、察する必要もなく、面と向かって言えなかったことも言えるようになっています。
すると、世の中的によいこと、いわゆる道徳観とか倫理観にも通じるもので、世の中には信じられているものを、適応できない少数派の人に押し付けられるようになった。
また、厄介なのは、みんなが思っていることを自分が代弁している、自分は間違った人を正しているだけ、悪いことをやった人が罰を受けただけという意識で、何をやっても自分は許されるという意識を持っています。
これ、まさしく、こどもっぽい考えだとこの本では書かれています。
あ、ちなみにこどもっていうのは、子どもみんながそうというわけではなく、幼い未成熟なという意味です。
同調圧力は、反抗期のときに経験する2つの脳内ホルモンのバランスが関係しているとされています。
まず1つ目が「この相手は信頼できる」と安心を感じるときに分泌するオキシトシン
もう一つ、同時に分泌されるパソプレシンは信頼できる人以外に攻撃的になる性質を持っています。
それまで家族を中心に信頼をしていた関係が、反抗期にはパソプレシンが家族に向き、家族に攻撃的になり、友達や仲間と信頼関係を創ることでオキシトシンが分泌されます。これが反抗期の脳内だそうです。
思春期に、この2つの脳内ホルモンのバランス設定が大切で、常識や慣習を守らない人を見たら、過剰な信頼が裏切られ攻撃性に変わります。
反抗期に家族以外にオキシトシンが向けられ、パソプレシンが家族にも向かうことで、「信頼」と「攻撃性」のバランスをとれるようになるのは、大人への階段だということだそうです。
このバランスが設定されない人は、未成熟なまま、オキシトシンによる世の中に過剰な信頼「みんな常識を守れるはず」が湧き、パソプレシンによる「守れるはずがなぜ守れない」という攻撃性に変わります。
でもバランスが設定される人は、最初にオキシトシンが過剰に分泌されず、「私には関係のない人」と区別してスルーすることができる。これが成熟した大人というわけです。
要するに、同調圧力をかけてくる人は母親でもない他人である相手を母親化し、「自分が信じている考えと同じはず」といった過度な信頼を湧かせ、他人にも求めてくる。また、従わなければ自分が正義と思い攻撃的になる。同調圧力がとまらないマザコンの状態ともいえるというわけです。
また、自分の同調圧力に対しての弱さを打ち消すことが無意識に働くため、例えば高圧的に誰かに同調圧力をかける。そんな弱さを抱えているといわれています。
以前、引き寄せの法則として、ネガティブなことばを使わないことを過去の動画でお伝えしました。同調圧力も同じようなメカニズムが働きます。
人が精神的に不安定な時は、過度にネガティブ思考になったり、状況を変えようとポジティブ思考になったりするのですが、精神的に上下がある状態は、脳内で過剰な電気信号が発生し、外部の目につき、同調圧力をかけてしまうそうです。
そうならないためには、ネガティブなことを考えない、精神的に安定すると、同調圧力を受けても電気信号が乱れないということです。
本当は何も感じてない 大人な対応
そもそも、同調圧力をかける方のマインドには、
その多くが世の中に対する過剰な信頼感があったから
自分と同じ考えであるはず。
自分は悪くない。正しいことをしているだけ
正しくない奴は罰を受けるべき。
こんなところがあると思います。
でも、その考え、本当に正しい?
自信ある?
でも、同調圧力は倫理観や道徳心を伝える意味もある、無視していいんでしょうか?
自立した大人としてとれる立場は、安易に他人をたたくことではなく、信号無視を取り締まるのは私の役目ではないと気づくこと。また、だれもが失敗する権利を持っています。そう思いませんか?
マイペースで幸せそう。
本当は何も感じてない。
すべては幻
このスタンスが、この本では最強なメンタルであるといわれています。
自分の気持ちだけに注目してみる。すると、心の中に波風が立たない。安定している状態とは、本当に気持ちに動きがない状態です。
自分の気持ちだけに注目すると決めていれば、
「あの人は千差万別ある受け取り中の中で怒るを選択しただけ。」
「その受け取り方は相手の自由であり、私がコントロールして責任を負うべきものではない」と自分と他人の間に明確な線を引けるので、ネガティブなことがあっても不安になることが格段に減るということです。
何か不快なことがあっても「これは自分の受け取り方の問題だな」と気がつけます。
これが安定であり、マイペースであり、自分自身にちゃんと責任をとっている大人の姿。
何もなく、誰を責める必要がなく、淡々と日々が過ぎていき、周りとの複雑な感情との無縁で、心の中が安定していられる。
そう、相手の感情を優先しちゃいけない。人の目なんか気にしない、共感性なんか関係ない、相手の立場にたってものを考えない方がいいんです。学校や家庭で教わってきたこととは正反対です。
他人の感情ではなく、自分に責任を取る。それが大人です。
人の感情まで口出しするのは大人ではありません。
人の目を気にして気を使っている。他人の感情に敏感が美しいという裏側には、親離れが出来なくて精神的に依存しているだけという現実しかありません。
でも、目の前にあることを淡々としていける自分って実はすごいことをやってるんじゃない?優越感のような感覚を持つ許可を自分に出せるようになると、以前までは楽しめなかった仕事なども楽しめる。
❶本当は何も感じていない と唱える
❷同調圧力の洗脳から解放される
❸私ってすごいかも
❹どんどん目の前のことが楽しくなって自然と極めて行ってしまう
という流れで自分を変えていける。
この仕組みがわかると、自分だと思っていたもののすべてが実は幻だったかもしれないのが理解できます。
すると、同調圧力の陰に隠されていた本当の自分を発見することができる
同調圧力から解放されると、しなければならないという思い込みがなくなるので、だれとでも対等になれて、嫌な人がいなくなったりします。
人と比較しなければ、楽しみながらもっと自分が好きなことを極めていくことができ、自分の自信となり揺らぎがなくなる。
そのほか、社会的に評価のアガル大人の同調圧力などもご紹介されている大嶋信頼さんの著書 誰にも嫌われずに同庁う圧力をサラリとかわす方法には、必見です。コミュニケーションや人間関係で悩んでいる方多いかと思います。ぜひこの本おすすめです。
同調圧力に何も感じない自分をコントロール
よく右脳では感覚や感性を、左脳では論理的思考を考えているといいます。
もう少し詳しくいうと、大脳新皮質と呼ばれる表面的な部分があり、ここでは左脳と右脳で役割が違うことが、小森圭太さんの著書 潜在意識の書きかえ方では書かれています。
左脳は、話す、書く、分析する、推理するなど論理的思考を、右脳は感覚的思考を分担しています。空間に指揮したり、想像したりする役割を持っていて、感性脳、イメージ脳などとも呼ばれ、本能と関係しています。
また本能、右脳では、人は他者と自分を区別しておらず、自分と他者、モノを区別しているのは、左脳だということです。
つまり感性では、他者に対する言動や扱いもある意味、自分のことととらえている可能性があります。
だから同調圧力を受けたときに、「何も感じない」はある意味メタ認知で自分を客観視するとともに、俯瞰的な目で自分と相手のやりとりも客観視するというものです。
僕が一番今回感心したのは、同調圧力を通して、自分の新たな魅力を見つける。これはすごく楽しいことだし、意味あること。
感情に流されるんじゃなく、自分を冷静にコントロールして、場をつくっていく。
僕も実生活で試してみたいと思います。
ぜひ、みなさんも楽しみながら試してみましょう。