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映画「愛にイナズマ」家族と本音

○家族と本音。家族って本音が言えるかと言うとそうではない。本作では本音をなかなか言えない家族の話だが、家族だからこそ言えないこともある。夢、失踪した母が主なテーマであるが、本音が言えるまでが長い。本音を言えるその瞬間、家族は本当の家族になる。過去になにがあったは本人しかわからないが、それは他人とは共有することができない。話せないし、言語化できるとも限らない。心が読めないからこその悩み。

○家族のいざこざと第三者の関わり。本作では、家族のいざこざと和解かテーマなっていて、ラストの佐藤浩市さんと窪田正孝さんが抱き合う場面がよかった。家族なら誰にもできないぐらい過去と現在にいざこざがあるが、第三者である窪田正孝さんだからこそわかり合うことができるんだろう。喧嘩でも第三者が入ることで一先ず落ち着く場合があるし、関係ない人が関わることは大切なんだと思う。

○佐藤浩市さんがカッコ良かった。いや、父親としてはだめに見えて、すごくかっこいい行動をしている。父親とはを思わせてくれる。折村治を演じているが、他の男のところへ行ったという。浮気相手と話す場面は悲しいが、折り合いをつけれる印象的な場面だ。浮気相手は治の妻に、家族と連絡するなといい、かなりひどく、これが家族がバラバラになる原因になってしまう。その中で子供3人を育て、さらに妻の浮気相手も許す。これを佐藤浩市さんが演じていて、カッコ悪いが、最終的にカッコ良かった。

○松岡さんの演技が印象的だった。怒る演技はあまり見たことがなかったからインパクトがデカイ。監督なんだけど、融通が聞かないから大丈夫かなと思っていたら、助監督に監督を奪われてしまう。人の意見聞くようで聞かない面倒くさい性格。一人で撮影するならいいが、思いつきややりたいことだけだと、スタッフに迷惑がかかることになる。事あるごとに助監督にアドバイスされていたのに結局無視してしまう。

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