映画「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」感想 宝で一発逆転ではなく、家族を取り戻す物語
面白かったが、意外な目的を持って行動していたのが驚きだった。てっきり、落ちこぼれの戦士、魔法使いが、一発逆転を狙ってお宝を取りに行くみたいなストーリーを想像していた。しかし、それは違っていて、主人公のエドガンが、かつての仲間のフォージに囚われた蒸す娘を救い出すといった話。エドガンは元パラディンだが、ちょっとした欲から妻を失ってしまう。そこから、強盗になっていくのだが、宿敵の赤い魔法使いにはめられて、捕まるのたが、そこから脱獄するのが物語の起点になっている。
戦いのアクションは少なく、ダンジョンでワイワイ騒ぎながら謎解きするといった感じだ。ただ、エドガンはそれほど強くなく、娘との思い出がある弦楽器で殴ったりする。元パラディンなのに強く感じないのは意図的に見えた。同じパラディンのゼンクが強いのでなぜだろうと気になるぐらいだ。仲間が強いので、家族やダンジョン要素を持った不思議なキャラクターだった。どっちがというと、魔法のサイモンが、自分を乗り越えて成長して、最後は赤の魔法使いと対等に戦うので、こちらがアクション担当かもしれない。魔法がカッコよく、エドガン達と魔法で連携するのは非常に印象的だった。最初は赤の魔法使いにビビり、かなうわけないと言っていたのに、最終決戦では対等に戦う姿がかっこよかった。こーゆー成長が感じとれるキャラがいいなと認識した。逆に感じるがキャラが完成しているが、身体的、精神的に強いゼンクも魅力的である。物語の登場人物として、非常に強い、特に精神的に揺るがないキャラクターは思わず応援してしまう。この映画では、エドガンを主人公にすることでギャグを混ぜた物語構成になっているが、ゼンクはギャクや皮肉を言わないので、面白くするためにはエドガンが主人公の方が都合がいいのかもしれない。