3分で読める 映画「劇場版 Gのレコンギスタ V『死線を越えて』」感想 戦い好きな上司が消えると戦いは終わる
戦いすきな上司の退場
味方や敵で、戦い好きなキャラは生き残っている。戦いを引き起こしたり、誘導するものはほぼ退場してしまった。となると、世界は平和になっていき、敵味方が笑い合って、同じ戦艦に乗っている。結局のところ、上司次第で戦局は変化していき、現場の兵士では、対局は変えられない。それが、この物語の事実だ。
そうなると、親が権力者の主人公のベルリとヒロインのアイーダが重要になる。親が権力者だからこそ、まわりは言うことを聞き、物事はスムーズに進む。ただし、彼らが戦いなどに進むと、ライバルのマスクが言った通りに、独裁者云々に関わってくる。それだけ、上に立つものの態度は重要だと言うことだ。
実際のビジネスでも同じだなあと感じた。この物語の主要人物達は、みんな権力者と繋がりがある。上の判断で全てが変わり、自分の命令もより上の立場の人間により、変えられていく。戦いを好み、自分たちの支配力を高めようとする人間は退場し、世界は若い世代とまわりを大切にする人間により変革する。なんというか、世界って如何に自分の立ち位置を知ることが大事かということか。
考えないと簡単に退場する
この物語では、物事を深く考えないキャラから退場していく。印象的だったのは、耐熱コーティングを過信して、損傷や姿勢制御を疎かにした結果、沈んだ戦艦だ。大気圏突入という、ガンダムで定期的に発生するイベントで、まったく考えない姿勢はなんとも言えないか。
物事をしっかり考えて流されるだけでは、退場する。この映画を観てよく思った。とはいえ、緊急時にどれだけ考えられるのかというのは、それはそれで主人公補正がないと難しい。先が見えない展開で、どれだけできることができるのか?そーゆー訓練をどれだけしてきたか?常に考えろというのは、そーゆーことだ。
最後は若い世代を中心に生き残るのだけど、終盤の司令官達は、完全に感情で戦っていたように思う。敵を撃ち落としたい、戦場の空気を吸いたい、恋人の仇をとりたいなど、部下の意見を無視した行動が悲惨な結末を呼ぶ。撤退すべき環境で感情に支配される。主人公のベルリ達はそこを乗り越えて、行動できたからこそ生き残れたのかもしれない。