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道しるべには案内人がいる
私には来年の春までに同棲を開始する予定の人がいる。
その人は3つ年下で来年の春から社会人だ。
大手企業で美術展覧会の企画ができる仕事らしい。
学生の頃は画廊でバイトして、小学生の頃から美術に関わる夢を持っていた彼の夢が叶ったのはこの上なく嬉しい。本当に良かった。
彼との出会いは今流行りな出会い方だ。
趣味タグで繋がれる某マッチングアプリ。
2021年のコロナ禍に私は新卒で会社に入って一年が経ちそうで、彼は浪人して大学一年の時だった。
マッチングアプリなんて柄じゃないのにコロナ禍で恋愛映画ばかり観ていたことで、なぜかお風呂場で「あ、私ちゃんと恋愛がしたい」と思ったことが始めたきっかけだった。
それまでに19歳の時に1人、しかも5ヶ月しかお付き合いをしたことがなかったし、好きな人がいても告白なんて恥ずかしさのあまり到底できない性格なのに、この時ばかりは動けたのは不思議だった。
11月頃に何気なくインストールして登録。
私はまず、音楽の趣味があう人というのは絶対条件だった。
何故なら音楽の好みで性格が分けられる、すなわち音楽の好みが似ていれば性格も似ているという研究をネットで見たからだ。
というか、それ以上に趣味が似ている人の方が話題も弾むし、共有できる時間も増えると考えたからだ。
そこで趣味のタグを登録の時に、
cero
小沢健二
羊文学
はっぴぃえんど
土岐麻子
カネコアヤノ
松任谷由実
山下達郎
竹内まりや
くるり
シュガー・ベイブ
YMO
など好きなアーティストをほぼ網羅するように詳細にタグを書き込んだ。
それから好きな服のブランドなんかも。
何人かの人とメッセージのやり取りはしたけどそれ以上のことはなく。
もうアプリなんて潮時かなと思っていた矢先「こんにちは!良かったら仲良くしてください!」というメッセージが届いた。
その人の年齢を見ると20歳と書いてあった。
私の3歳下。
ギリギリ大人じゃん。(当時の成人年齢20歳)
彼は顔を画像登録する代わりに神戸のポートタワーと、明石海峡大橋、六甲山から見下ろした神戸の街の風景を設定していた。どうやら兵庫の人らしい。
「仲良くなったら顔を見せます」と書いており、それには好感を持った。
後で聞いたら「僕の中身を見てもらいたいから」ということだったらしい。
私を見つけたのはceroのタグかららしく、それにはビビビッ!ときた。
何故なら私はceroが一番好きだから。
そこからお互いが好きな音楽の話、美術の話、ファッションの話、映画の話というように、お互いが知らないことを教え合うように話を沢山重ねた。
彼は美術館や博物館が好きで、学芸員に興味があること、画廊なんかでも働きたいと言っていた。
それから読書やコーヒーなんかも好きで、喫茶店なんかもよく行くらしい。
中学生の頃にギターを練習して、弾き語りなんかもできるらしい。
aikoや星野源、ゆら帝に小沢健二が好きという。
岡山の田舎で育った私には、そんな男の子は身の回りにいなくて、この人のことをもっと知りたいと思った。
そこに年下とかまだ学生というのは関係なかった。直感的なものだった。
それから初めての電話をしたとき声が好みだった。
声は低すぎず高すぎず、心地の良い優しい感じ。
ビデオ通話で初めて顔を見た時に思ったより真面目な雰囲気だったけど、それはメガネのせいだった。
メガネを外すと男の子なのに目は大きな二重で羨ましいくらいに睫毛は長くて鼻筋が綺麗。唇も薄くてさっぱりとした顔立ち。
予想以上に綺麗な顔立ちの男の子だった。
出会ってからそろそろ三年が経とうとしている。
3年間片道2時間はかかる場所からの遠距離恋愛だった。
ありがたいことに今でも「大好き」という三文字をLINEで送ってくれる。
姉弟みたいに笑い合える。
親友のように真剣に相談に乗ってくれる。
そんな彼には感謝したい。
私も大好きです。
これからもどうぞよろしくね。
そして春からの同棲、楽しみではあるけどきっと何かで喧嘩することもあるんだろう。
生まれ育ちか違う人間同士、考え方に少し違いはあると思うけど、私も彼を尊重しながら二人三脚で暮らしていきたいと思う。