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おっさん、パンツ、不適切? いいじゃないか!

おっさんは好きですか? 
中学生の頃、周りがアイドルに熱を上げる中、アルフィー経由で拓郎さんかわいい!とか言いだしたくらいにはおっさんが好きです。

そして私は、普段はドラマと言えば大河ドラマしか見ません。
それはきっと大河はおっさん率が高いという理由もあると思います。

そんな私が、今期は2つもドラマを見ています。


1つは、子どもが『ペンディングトレイン』『トリリオンゲーム』『フェルマーの料理』と見続けているTBSの金曜22時、『不適切にもほどがある!』です。
去る26日に第1回が放送されたところですが、昭和の中学校の鬼生徒指導兼野球部顧問(と言えば、昭和を生きた人間にはどんな男か想像できるってもんです)小川市郎(阿部サダヲ)が1986年から2024年にタイムワープして、ギャップに右往左往する…というかモノ申すコメディです。
御多分に漏れず高校生の市郎の娘は積み木崩していて、バイクに乗ったパイセンに熱をあげています。
路線バスの灰皿とか連帯責任けつバットとか、母は「うわーなつかしー」ってモノがオンパレードで、子どもは「お母さんの子どもの頃って、本当にこうだったの?」って食いついてきます。楽しいです。

もう1つは、フジテレビ‐東海テレビの土曜23時40分、『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』です。
こちらはすでに4話まで放送されています。
事務機器リース会社の室長、沖田誠(原田泰造)は、古い価値観を振りかざしては会社で煙たがられ、妻には呆れられ、大学生の長女には嫌われ、高校生の長男(不登校)には「お父さんみたいにはなりたくない!」と言われてショックを受け、価値観のアップデートを決意します。
第1話冒頭のお父さんの暴虐ぶりに、子どもは「見てられない~~」と途中で逃げて行きました。
大丈夫、このお父さんは変わるよ!ってネタバラシしたら続きを見始めて、1話が終わるころには楽しそうにしていました。

こちらは原作漫画を毎週楽しみに読んでいた作品です。
躓きはあるもののアップデートしていくお父さん、彼はそんな自分を好意的に見ていてとてもかわいらしいです。
お父さんを応援しながら読みつつ、でもお母さんや子どもたちもお父さんの価値観に寄り添ってあげてほしいなぁ。なんて思っていました。


『不適切』第1話、市郎が「(いきなり未来に飛ばされちゃった)俺にも寄り添えよ」なんて言わずに「頑張れって言った彼が責められるって、何か間違ってないかい?」とコンプラ会議にかけられそうな秋津氏を庇うのを見て、昭和のおっさん、強いなぁと思いました。
そうだよ!言われた側の気持ちばかり尊重して、言った側の気持ちは丸無視って何か違うよね!

『不適切』第1話を見た後の『おっぱん』第4話は、学校に行く決意をした長男を褒めたくて励ましたくてソワソワするお父さんと笑顔で制するお母さんから始まりました。
やめてーーーー! それは、今の世の中じゃなくても不適切だよ! やられる方の気持ちを考えて!!と叫びたくなりました。
一方で、残業覚悟で遠方の客先に出向いた部下が「せっかく行ったのだから」とそちらの銘菓を買って帰ったのに対して、どんな時も楽しみを見つけられるのは「すごいことだよ」と称賛するお父さんと、ちょっと照れる部下の交流に心が温かくなりました。
最後、長男が登校を頑張ったご褒美にとケーキを奮発した結果、食卓にいた長男が自室に避難してしまい妻と娘に責められるお父さんは可哀想でした。
帰宅前にもうひと釘刺しておいてあげてほしかったとお父さんを擁護したくなりました。


市郎は娘の純子が高校生なので1986年でアラフォー、令和6年まで生きていたら80前でしょうか。だが教育実習生に手を出した年の差婚なので1986年は50歳、令和6年には御年88歳になっているはずだと判明しました!
アラフィフの誠とは元々親子くらい離れているし、令和まで数十年を生きてきた誠とワープした市郎では感じることも違うと思います。

市郎は、誠は、このギャップをどう乗り越えていくのか、周りの人たちは多様性をどう受け入れていくのか…2人のおっさんの奮闘?が楽しみです。



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