アントウェルペン Antwerpen ベルギー/フランデレン ~ナッサウ伯マウリッツの「弟」、画家ピーテル・パウル・ルーベンスの故郷を歩く
※ 訪問記は2014年6月時点の情報です。八十年戦争に関わる場所を訪れています。一般的な旅行記ではありませんのでご注意ください。
王立博物館が2017年まで長期改修中ということもあり、この時は2泊したにも関わらず本格的な観光はばっさり諦めた街です。空き時間(教会の開館時間外)で散歩した程度です。
ノートルダム大聖堂とルーベンス像 In Wikimedia Commons (CC-BY-SA-3.0)
とりあえず、ルーベンス関連にしぼって歩いてきました。2014年の旅行のコンセプトが「ナッサウ家のみんなに会いに行こう!」なので、いちおうルーベンスも、ナッサウ伯マウリッツの「弟」といえなくもないですし…という無理やりな理由です。
アントウェルペンは、八十年戦争中何度も共和国による奪還が試みられ、最後までそれが叶わなかった唯一の街です。駅から街中心部まで歩いた程度ではその難攻不落加減はまったくわかりませんでしたが、もう少し河口側まで行けばその規模感を体感できたかもしれません。
ノートルダム大聖堂 Onze-Lieve-Vrouwekathedraal
ノートルダム大聖堂といってわからなくても、「フランダースの犬」の最終回といえば大抵の日本人はピンとくるはず。中に入れない時間でしたが、中にはアニメ中のルーベンス2点を含む多くの絵画があります。
十字架昇架、十字架降架、聖母被昇天
聖母被昇天は2018年のルーベンス展でも写しが来日していたはずです。
ルーベンスハイス Rubenshuis
公式サイトを見ると2024年夏まで改装中。
ルーベンスの工房のあった場所。ここだけ入って見てこれました。歩いていると道の真ん中にガラス張りのチケットブースとミュージアムショップがいきなり現れます。微妙に日本語で注意書きがあったりするので、ネロ帰りに立ち寄る日本人も多いんでしょうね。
正面から入り、建物左側の1F→2F、中央2Fと回廊(ここは半外なので庭が見れる)、右側の1F→庭、という道順になっています。カーテンくぐったりドア自分で開けたり、ちょっと楽しい。左側は生活感のあるつくりになっていて、右1F(といっても2F部分まで吹き抜けているのでこちらが工房かと)が大型の絵画の部屋です。ここにルーベンスのパトロンであるオーストリア大公夫妻の肖像画がありました。
また、この部屋でいちばん見れて良かったものは、アンリ四世のイヴリーの戦いを描いた油彩です。ほかのルーベンスの作品と比べてもタッチが荒く、歴史画としてだけではない魅力があると思います。
聖ヤコブ教会 Sint-Jacobskerk
ルーベンスの墓所のある教会。こちらも時間外だったので外観のみ見てきました(なのでこの写真に挙げた墓所モニュメントは見ていないです)。ここは他の場所と違って閑静な通りに面しています。入口にでかい赤いパネルがあるのも目立たせるためでしょうか。ここからまっすぐ歩いていくと、大聖堂の裏手経由で市庁舎前に出ます。
その他
歩いていて見つけたものなど。
アントウェルペン派の画家たちの像
ルーベンス像、ダーフィト・テニールス(子)像、ヴァン・ダイク像。同じ通り沿いのそれぞれ100mくらいのすぐ近くにある。画家の像はなんだかみんなスカした感じなポーズ。
ステーン城
これも時間外のため、こんな感じで外観のみ撮ってきました。15世紀に建てられた川沿いの城です。税金徴集用ですかね。今は海洋博物館。
アクセス
これはルーベンスハイスの位置。中心部へは中央駅からゆっくり歩いても20分前後、また、トラムの1日券(3日券とか5日券もあり)とシティカード(48時間)を組み合わせれば、バス・トラム乗り放題&教会・美術館入り放題なので、滞在型で訪れる場合は48時間フルに使い倒すことも可能。