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TimTamは年1回の楽しみにしようかな。

一昨年末、カルディ食品福袋2024の抽選にうっかり当選してしまい、ようやく得たはずの甘味と距離を置く麗しき食生活があえなく破綻した。その原因はどこを切り取っても反省しても目を閉じても1つしか思い浮かばない。

その顛末についての記事を投稿したところ、同じ穴の狢様方から泣かせるコメントをいただいた。

個包装にしないから悪い、やばいっす、やめたいのに約束を破ってしまう……など悲痛な叫びが今読み返しても涙を誘う。

集約すると「おいし過ぎるTimTamが悪い」




これは最初から仕組まれた誰もがヒリヒリする当たり前の感情だと理解した。仕方ないんすよ。


初めまして




昨年11月に出会ったダーク(Dark)がTimTam  2ndだった。なぜか地元のカルディで見つけられずにジリジリしていた頃、県外のカルディでTimTamを目にした。もうコーフンして気分は小躍り!いえ、よさこい踊りであった。

そして昨年末、ふたたび同上2025に申し込んだところ今度は落選した。くじ運などこんなもの。しかし悔しさよりも安堵が勝った。
もしTimTamが入っていたら、またもや正月早々狂うではないか。(今回は福袋に入っていなかったようです)

以上は建前で、賢明なわたしは12/30カルディ某店にて正々堂々とTimTamを購入していた。店頭の5種から3種を瞬時に選び取る嗅覚は、警察犬か科学捜査班か。全部買わなかったちっぽけな理性を全力で評価したい。

そして今回が三度目の正直。何に正直だかわからぬまま開封しよう。


三度目まして
上から オリジナル  ダブルコート  ダーク



初めて食品表示を見る。確認を忘れるほど、はやる気持ちを抑えられなかった過去二回。くちばしが黄色かったんだね。そんなわたしでもそれなりに TimTam免疫が上がったのもしれない。


拝見します。
上から オリジナル  ダブルコート  ダーク




取り出しました。息が一瞬詰まります。
今さら読み解こうとして何か読み解けるのか。
やめた。それよりもどうせ食べるなら、うれしさ丸出しで食べる方が潔いだろう。

美しいbrown
オリジナル  ダブルコート  ダーク



犬が「待て」できるのは訓練の賜物だろう。
「お手」の命令で前足を出して「おかわり」までする。
ヒトは「待てない」だけでなく「お手つき」をして、無節操に「自主的おかわり」をする。

などと考えながら、全力でTimTam待て時間world record更新を目指す。

いい色だね!きれいだよTimTam。

断面萌え
オリジナル  ダブルコート  ダーク



人は断面を愛でる習性がある。どれどれ。
やはりダブルと名乗るだけあってブルジョア感が出てる。明らかにスペシャルな見た目だ。

厚みを計測すると、オリジナルとダークは12mm、
ダブルコートは厚さ15mm。ほら、ブル。

ダブルコートに歯を当てると、予想だにしない屈強な壁を感じる。これが3mmの差ゆえのブルなのだ。
見た目のぽってりフォルムとは打って変わって、ハードボイルドな二重構造には注意されたし。

しかもオリジナルとダークは1袋11枚入り、ダブルコートは9枚入り。まさしくブル。
夢と金がかかっているから心して食せよ。


違いが楽しい。
オリジナル  ダブルコート  ダーク
後光が差す神仏の領域
オリジナル  ダブルコート  ダーク




ダブルコートは表面が平らでツルッと輝く。
一方で、オリジナルとダークは凹凸があって波打つ。
この不規則性がおいしさを生むのだ。上唇が、舌が、チョコ味をより早くより濃厚に探し求める。


サクサクのビスケットでチョコレートクリームをサンドし、さらにチョコレートで包んだオーストラリア生まれのお菓子です。冷凍庫で凍らせて食べるのがオージー流!

Campbell サイトよりお借りしました



こんなの読んだらやるしかない。
家族と二人で食べ進める途中で、TimTamの一部を冷凍庫に避難させて1ヶ月後に取り出した。
オージー?どんな感じなの?
オージー流とは明るく元気よく食べる作法だと、オレ流で定義しておいた。


冷凍庫ぐらしで3種×2本ずつ
最後は家族と分けます。
表面はひんやりオージー
オリジナル  ダブルコート  ダーク
冷凍暮らしで貫禄がつきました。



オージー流の快活なエネルギーに満ちている風ではない。きっとTimTamにはあってもこちらにない。
立春過ぎた2月なのに極寒。前歯にやや冷気がしみた。

味はおいしいけれど、いつもと味が違う気がするのは冷凍のせいだけではないだろう。
あと少しで終わる悲しみがひたひたと押し寄せて、甘味をも抑制したのかもしれない。


蛍の光が流れる。
落ちたカケラまでが愛おしい。
さよなら!TimTam




TimTamは年1回の楽しみにしようかな。

我ながら「かな」に突き抜けたあざとさを感じる。
絶対はない、余白は必要など、ごにょごにょいわせるところは、理性と相反するTimTamへのオマージュだらしなさが混ざった本性であった。


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