生前整理、どこから始める?
生前整理に割ける時間は?
前回は私の自己紹介と
整理する建物についてお話ししました。
今回は始める前にざっくり
決めておいた方がいい点を
お伝えします。
現在の自分の状況を棚卸し
ちょっと業者さんっぽい表現ですが
実際これが結構大事になってきます。
人によって整理に割ける時間は
異なると思うのですが
先ずは下記のようなことを
考えておきましょう。
いつまでに整理を終えたいか。
どのくらいの頻度で関われるか。
どのタイミングで整理するのがいいのか。
いつまでに整理を終えたいか
私の場合は少しでも早く
物件を売却することで
賃料支払いを減らしたい。
という目的があります。
しかし纏まった日付を
確保するのが難しいため、
2024年中に片付けを終え
2025年上半期に売却出来れば
いいと思っています。
部屋には兄が持ち帰る
予定のものもあるので
少し余裕を持った
スケジュールにしています。
部屋の大きさや
モノの多さにもよりますが
私の場合は現在までに
10日ほど通っています。
(大体10:00~17:00が作業時間です)
ただ、そのうち5日は
1000冊以上の本を
売却用に分類し
埃を払う作業でした。
そういった特殊な環境が
ないのであれば
もっと早く整理出来ます。
どのくらいの頻度で関われるか
これが人によって
かなり異なると思います。
私は昨年の8月から12月までは
ほぼ月に一度を整理の日に
充てていました。
既に嫁いでいるので
あまり実家に時間を
かけるのも夫に悪いなと
思っての決断でした。
昨年末の時点で全て
本の整理は終わりました。
そこからは実際に父に見てもらい
必要なものと不要なものを
分けてもらおうと思っていました。
富山県は冬の間雪が降り
父は帰省出来ないので
暖かくなるのを待っていました。
ところが今年に入り
4月の終わりに富山県の家を
訪れると父の認知症は
予想以上に進行しており、
母から本の識別は難しいだろうと
伝えられました。
そこで申し訳ない
気持ちはありますが
私の判断で売却するものを
選定しました。
4月末から週に一度
計5回通いました。
頻度を上げたのは
暑くなる前にはある程度
目処をつけておきたいと
考えたからです。
どのタイミングで整理するのがいいか
通う日はゴミの日に合わせて
行くようにしました。
特に多いのが
可燃ゴミと不燃ゴミです。
50年分のモノは相当な量でした。
とんでもなくゴミが出たので
部屋が埋まらないように
少しずつマンションのゴミで
出すようにしました。
こうして大凡の期間や
通う頻度が決まったら
いよいよ整理作業に入ります。
私が用意したもの
段ボールは大きさに注意
注意したいのは
本や重たいものがある場合
大きな段ボールだと
重たくて自分が
持ち上げられなくなります。
100サイズくらいが最大です。
もし図鑑など巨大なものが
ある場合は140サイズを買って
持てる重さだけ詰めます。
残りの隙間には新聞紙や軽いものを
入れて動かないようにします。
衣服などは比較的軽いので
140サイズに詰めていきます。
テープ類も必須
ガムテープは布テープが
オススメです。
紙のタイプのガムテープは
重ねて貼ることが出来ないので
段ボールの角や交差する場所の
テープが浮いてきます。
搬送時に底が抜けると
梱包した荷物が落ちてしまうので
要注意です。
また、養生テープも
併せて購入しておくと便利です。
というのも、何をどこに梱包したのか
ダンボールが増えると
わからなくなります。
養生テープを少し千切って
切れ目を少し折り返して
(剥がせるように)
段ボールに貼ります。
そこにマジックで
衣服とか本など内容物を
記載しておけば後から
混乱せずに済みます。
また梱包後、やっぱり内容物を
変えようと移動した時は
先ほど折った部分を引っ張って
剥がしてしまえばOK。
段ボールに直接書いて
消すよりずっと楽です。
マジック
マジックは好みがありますが
私は太めのものを
使用していました。
大量の荷物に囲まれるので
細いとどこに行ったのか
わからなくなってしまうからです。
結束バンド
長い板などを纏めるときに
しっかり固定できるので便利です。
私は金属製の本棚を解体した後
金属板を4枚重ねました。
表面が滑りやすく重量があるので
結束バンドを3つ繋げて
しっかり固定しました。
荷造り紐
雑誌を纏める際などに
重宝します。
ハサミ
ハサミも荷造り紐を切ったりと
何かと使います。
ハンディードライバー
本棚や椅子にネジがある場合
ドライバーが必要になります。
私はハンディタイプの
電動ドライバーを持参し
とても重宝しました。
特に数が多いと
手で回すのは大変です。
金槌
古い家具は解体がうまく
行かないものも多いです。
私は、はずれない本棚の側板を
金槌で打ってはずしました。
でも、電車に大きな金槌を
忍ばせて移動するのは
結構ドキドキします。
小さいものが
あればよかったなと
思っています。
電動ノコギリ(もしあれば…)
これは使用できる環境が
結構限られます。
組み立て式の本棚を解体後、
端材をゴミ袋に入るサイズにカットすれば
粗大ゴミの量を減らせます。
ただ、結構音が大きいので
集合住宅で使う場合は
日中の短時間で終わらせるなど
騒音に注意しましょう。
また、木屑が大量に出ますので
ブルーシートを敷いた上での
作業がいいと思います。
高圧洗浄機(もしあれば…)
ケルヒャーの高圧洗浄機は
何年も前から使用していて
結構重宝しています。
私が整理しているところは
ベランダに水道設備がないので
バケツに入れた水を
吸い上げるタイプのものを
使用しています。
上記のホースを別途購入して使います。
水道用のホースを使う場合も別途購入が必要なようです。
また、今回私の物件にはないのですが
お風呂場のエプロンの中は
手が届かないけれども
カビが発生しやすいので
ある程度これで落とすことができます。
ウエットティッシュ
これは大量の埃が被ったものを
拭き取るのに便利です。
最初は雑巾を洗って絞ってを
繰り返していたのですが
洗ってもすぐに埃だらけに
なってしまいました。
そこで使い捨ての
ウェットシートをフル活用し
ありとあらゆるものの
拭き取りを行いました。
ハンディモップ
汚れが酷くないようでしたら
こちらのモップタイプが使えます。
掃除機
もちろんお持ちの掃除機で
全然問題ありません。
以前勤めていた会社で
何種類か掃除機を買った際
Sharkが一番操作性や吸引力が
良かったので載せておきます。
ウィダーインゼリー
埃だらけのところで
作業をしていると昼食時
飲食をする気力がまるで
湧きません。
これなら手も汚れず
ゴミも最小限しか出ないので
一つ鞄に忍ばせておくと
ちょっとお腹が空いた時に
すぐ食べられます。
それから飲み物・タオルも
忘れずにご持参ください。
これからの季節は
熱中症になりやすいので
特に体温の変化に気をつけて
作業してください。
最優先は重要な書類
それでは早速整理に
かかります。
まず一番最初に
ゴミに埋もれては困るものを
ピックアップします。
私の場合はタンスの引き出しから
マンションに関わる契約書や通帳、
保険の書類などが出てきました。
これは後々所在がわからなく
なっては困るので
段ボールに移動します。
保管する段ボールは
他のものと差別化した方が
間違いなく識別できると思い、
「ゆうパック」の白い箱に
保管することにしました。
他人が関わるものから片付けていく
他人が関わるものって
一体なんだろう?
そう思われる方も
いらっしゃるかもしれません。
私の場合は主に下記の
モノでした。
本の買取
皿や絵画などの買取
鍋や家電の買取
人形供養
機密文書の溶解サービス
額縁の引き取り
他人が関わるものは
どうしても日付を指定して
来てもらう、送るなどの
作業が発生します。
最後まで残しておくと
引き渡しの日までに
完了しない可能性が出てくるので
先に段取りしておきましょう。
上記を全て解説していくと
とんでもなく長い記事に
なりそうなので
今回は本の買取について
語っていこうと思います。
本の買取
父所有のものでやはり
一番頭を抱えたのが
本の多さでした。
本棚には本だけではなく
講義に使っていたノートや
学生さんの答案用紙
趣味の切手やカセットテープなど
様々なものが立てかけてありました。
ちょっと脱線しますが
この記事をご覧になっている方は
ご家族との関係は良好でしょうか。
私と父との関係は
決して良好とは言えない期間が
人生の大部分を占めていました。
恐らく現在であれば
DVに認定されてしまうような事も
私が幼い頃はさほど珍しくもなく
少し亭主関白の度が過ぎる
くらいで片付けられていました。
私の幼少期はバブル景気の頃でした。
父は最初の就職で大学の専任教員となり
そのまま勤め続けました。
一方私が就職した時は
リーマンショックの直後で就職難の時代でした。
一度は大学講師になりましたが
非常勤講師とアルバイトを
掛け持ちし、どうにか生活を
成り立たせるような状態でした。
父は論文さえ書けば専任教諭に
なれると思っていました。
しかし実際は少子化も相まって
教員の数は飽和状態でした。
そのため40歳を過ぎても
非常勤の人も珍しくありませんでした。
父はラッキーな時代に教員になったから
同じようにやっても私は生きて行けない。
物理的に東京と愛知で
離れていた事もありましたが、
なるべく関わることを避けて
暮らしてきました。
そんな暮らしが10年以上も続くと
久しぶりに顔を合わせても
何を話していいのかわかりません。
きっとこのままろくに会話もせず
父と別れる日が来るのかもしれないな。
変な覚悟ですが
本気でそう思っていました。
しかし本棚を整理する中で
父は父なりに私のことを理解したいと
思っていた痕跡を見つけました。
それは私が大学講師だった頃、
研究領域にしていた
ドイツの美術学校についての資料が
大量に出てきたのです。
こんなに沢山、
どうするつもりだったんだろう…。
認知症になった今、
この先父と言語によって
心を通わせることは難しいと思います。
けれど、私も父も長い間
お互いを理解したかったのです。
しかし、面と向かって
その想いを果たすことは
出来ませんでした。
でも、人は何をもって
心が通じていると言えるのでしょうか。
私と父は会わない時間を通して
お互いのことを想う
運命だったのかもしれません。
そして、これらの資料を仕舞うのは
どこかの整理業者さんではなく
私の務めに違いないと感じました。
買取相手は事前にチェック
気持ちにも整理をつけながら
本棚の仕分けがある程度済んだので
次は拭きあげて買取先に依頼します。
買取業者は店舗によって
買取方法が異なりますので
予めWebページを観て
チェックしておきましょう。
私がまず最初にお願いしたのは
学術書も扱っている買取業者さんでした。
こちらは梱包はせず
本棚に並べた状態で買取に
来てもらえるとのことでした。
そこで先ずは本棚の埃を
掃除機で吸い次に一冊一冊
手に取って表面を拭いていきました。
ウエットティッシュで
拭きあげると少し湿るので
ベランダにブルーシートを敷いて
暫く乾かしてから
棚に戻しました。
50年分の本の中には
表紙がないもの
折れ曲がったものなども多く
そういったものは
別途可燃ゴミの袋に入れました。
また講義ノートなども
一つのゴミ袋に入れると
とんでもない重さになるので
幾つかに分けて
処分しました。
買取業者による査定
買取業者さんへの依頼は
全ての本の拭きあげ後
Webページの申し込みから申請しました。
折り返し電話を頂き
査定日が決定しました。
当日、時間通りに業者さんは
いらっしゃったのですが
査定結果はなんと…
¥0
えぇ〜…ショック…。
なんでも学術書は
比較的新しいものでないと
売れないそうです。
父の本は確かに50〜30年ほど前のものが
殆どで状態もいいとは言えないため
私も納得し、お引き取りいただきました。
一人になった私は
これらの本の処分をどうしよう…
途方に暮れました。
割と甘い考えで多少売れて
お小遣い程度にはなるのではないかと
思っていただけに結構な暮れ具合でした。
宅配買取の依頼
そして次に思いついたのが
BOOKOFFの宅配買取でした。
しかしいくら買い取ってくれるからと言って
1000冊以上も送りつけて
大丈夫なのだろうか?
そんな不安が過ったので
一度電話で問い合わせをしました。
そしてオペレーターの方から
次のように教えてもらいました。
通常の宅配買取は30箱まで一度に集荷できる
通常の宅配買取は集荷先の住所と申込者が同じ必要がある
翌日以降の集荷が可能
現在私が整理している住所は
父の名義になっているため
私はここに集荷に来てもらうことが
出来ないとのことでした。
しかし、続けて以下のことを
教えてくださいました。
ネットで売る・買うのページから申し込めば送り主と集荷先が別でもOK
一度に出来る集荷数は19箱まで
翌日以降の集荷が可能
下記のリンクがネットで売る・買うの
ページになります。
少し送れる箱数は減りますが
買い取れなかった本も引き取ってもらえるので
早速申し込むことにしました。
梱包してみたところ
父の本は全部で27箱になりましたので
先ずは先行して
19箱を送ることにしました。
申し込みが完了すると
運転免許証など、身分証明書の
写真を送るようメールが来ます。
写真を添付すれば
登録完了です。
尚、同日に残り8箱も申し込もうとしましたが
同日に集荷は出来ないそうで申し込めず
日を改めることにしました。
集荷は佐川急便さんが
来てくださいました。
玄関の内側に段ボールを
山積みにしていたのですが
玄関の外までは私に出して欲しいと
言われ慌てて搬出しました。
出してしまえば後は佐川急便さんが
順次台車に積み持って行かれました。
次回予告
次回も今回の続きを
お話ししたいと思います。
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この辺りのお話をしたいと
思います。
本日も長文を最後までお読み頂き
ありがとうございました。
次回もよろしくお願いいたします。