営業責任者・事業責任者が2023年に取り入れたい、24個の営業戦略まとめ
カスタマーサクセスや法人営業の発信を行っている、openpage代表取締役の藤島です。
本日は法人営業の責任者やマネージャーが取り入れたい営業戦略・営業施策を24個全まとめしました。
半期やQの営業戦略を練るうえでご参考ください。(弊社も勉強中&トライ中です…!)
①ロゴを獲得したい顧客へのABM
製品ページに知っている有名企業や大企業のロゴが掲載されていると、信用力が高まります。
単に有名な会社を並べるだけでなく、上手くユースケースごとや、業界ごとなど、営業したい顧客の属性に合わせて並べることで効果は高まります。
こんな会社のロゴを載せたい、と戦略的に考え、その会社に電話、SNS、手紙など様々な手法でアプローチし、掲載優先度の高い顧客の契約を狙います。
②ハウスリストへの再注力
いま既にあるハウスリストに対して、キャンペーンやトライアル、無料デモ、新機能解説イベントなど、需要の顕在層に向けたメッセージでメールないしは架電アプローチを取る方法です。
ハウスリストは過去に商談で受注まで至らない顧客がいたとしても、それはタイミングの問題で今なら検討できることがあります。
③SNSプレゼンス強化
サイルやセレブリックスといったBtoBの営業マーケティング支援の会社や、ベーシックなどのSaaS企業が積極的に行なっている施策です。
営業メンバー達がSNSのアカウントを開設し、自社のノウハウや学習したことを発信することで、会社の認知やSNS繋がりによる商談獲得を狙うものです。
発信にはリスクが伴うため、心配な場合は、勉強になったコンテンツをシェアしたり、3行ほどにまとめるような発信をするだけでも効果的です。
④ソートリーダーシップの発揮
SNSプレゼンス発揮の強化verで、より積極的に専門情報を発信する方法です。
note、Twitter、YouTubeなどのオウンドメディアでの発信を中心に、業界で最先端の情報や、難しい理論をわかりやすく解説する、取り組んできた内容をフレームワークにして発信するといった方法です。openpageでもカスタマーサクセスの領域で実施しています。
これが発展すれば、他社やメディアとの協賛・タイアップで露出を増やし、新しい営業先の開拓に繋げることも可能です。
⑤無料トライアルの作り込み
昨今の調査では、顧客は営業の提案よりもまずデモやトライアルを通して製品選定を判断するようになってきています。
特にミレニアル世代に対しては、対面の営業案内よりも、デジタル上で機械的にチャットをしてデモをするような接し方を好む人も増えてきました。
無料のトライアル利用の導線を作り、トライアルの中で製品の価値を実感できるよう、使って欲しい機能の案内を整えることも効果的です。
トライアルが難しい場合は、トライアルをイメージできるようなPowerPoint資料や動画などを準備するといいでしょう。
⑥大手企業向けテレアポの強化
リモートワークの普及により、オフィスに人がいない会社が増え、テレアポの不通率(電話の繋がらない率)が高まっているようです。
しかし、大手企業においては受付含め出社しており、中小企業に比べて繋がりやすいという統計データがあるようです。
もちろん、不要なものを電話連絡をするのはリモートワーク前後に限らず失礼になります。
電話先企業のIRや、代表の取材記事などから推測できる、会社としての投資領域や乗り出そうとしてるトレンドを予測し、これに関する情報提供の打ち合わせ依頼から進めれば、今もテレアポでの商談作りは可能です。
⑦製品デモのブラッシュアップ
製品のデモに関しては、気づけば同じ話を繰り返し行なっていて、営業本人のテンションも下がっていることがあります。
営業トップパフォーマーのデモのやり方を動画で録画して、この機能をこんな風に話せばお客様の反応もいいな、この説明は分かりやすいので取り入れようなど、デモを改善する気づきを営業チーム全体で持つことが重要です。
⑧ROIシュミレーションシートを作る
不況の影響もあり、新しい製品サービスを契約する際の顧客の投資判断が厳しくなってきています。
そこで、営業チームの提案として、導入後の業績効果(具体的には売上アップかコストダウン)を明確に示すことが効果的です。
もちろん、個社によって結果は変わってきますし、効果の保証は出来かねます。しかし、他社がどのようなROIを社内に説明して導入しているのか、導入効果の数値をどのように仮説立てしているのかの説明をするだけでも顧客側の購買の参加になります。
⑨クロージングオプションの作り込み(割引、特典など)
お客様が製品導入のROIに納得し、社内決裁まであと一歩いけるというものの、現状維持の圧力や、価格の低い新興企業の提案など決裁までに滞ることがあります。
そのようなタイミングでクロージングを迫る際に、ロジックも重要ですが、割引のお得感で今だけと迫ってクロージングするという方法もあります。
今月に受注してくれたら初期費用は無料にする、おいった提案です。
⑩既存顧客のクロスセル・アップセル
既存顧客が新規顧客に比べて販売効果が高いことはよく言われています。カスタマーサクセスの普及もあり、既存顧客のデータは以前に比べて得やすくなっています。
既存顧客のことを知れば、何に課題を感じており、どのくらい投資しようと考えているかもわかります。これを聞いて、顧客の投資に値するクロスセル・アップセル商品を紹介して売上拡大を目指せます。
#期待したいお客様の反応
今は◯◯のコスト負担に課題を感じていた。今日紹介してもらった製品は◯◯を改善する新しいオプション機能を作ったらしい。これは知らなかった。さらに予算を割けるか社内に相談してみよう。
⑪強力なメッセージ開発
顧客に共感される製品ビジョンを示すことは重要です。顧客が社内に説得するモチベーションは、合理的なものもありますが、この製品が良さそうという感情的なものもあります。
そしてその感情を巻き起こすのは、メッセージやブランドといった印象的なものもあります。自分が好きな雰囲気に似ているというだけでも、競合からリードする可能性があります。
⑫カテゴリの緊急性啓蒙
自社が扱う製品領域(例えば営業DXなど)のカテゴリ領域そのものの投資優先度が低い場合は、商談や受注の効率は悪くなります。
そのため、投資意欲を醸成していくための課題意識の啓蒙活動も必要です。◯◯領域に投資していかなければ、こんなデメリットがある、という情報は顧客にとっても重要です。
⑬事例ストーリーの再開発
製品事例のコンテンツは会社ホームページや資料などに掲載されていると思います。
この事例ストーリーは、より細かく深掘ることで営業効果を高めます。
例えば購買のファネルごと(認知→問い合わせ→商談→検討→決定)に何を考えたか。ROIは何に設定して、どう運用したか。導入にはどれだけの時間を有したか。
など、事例をさらに突っ込んで情報をヒアリング&整理していくことで、営業効果を高める話ができるようになります。
⑭競合と異なるニーズ換気
特にIT製品は競合を模倣して製品開発が可能なので、どうしても市場に打ち出すメッセージが似通ってきます。
しかし、市場のトレンドは流動的で、半年・1年で会社の課題や取り組みテーマは変化します。
過去の自社イベントの参加者のアンケート回答などをチェックし今の課題のトレンドを把握し、他の会社が打ち出してないテーマでメッセージを開発してニーズを喚起することで、他の会社から目立たせることが出来ます。
⑮ノウハウ・インサイトで業績貢献
実は顧客は製品を導入しなくても、ちょっとしたノウハウやインサイトを教えるだけで、業務が効率化されたり、業績が上がったりすることがあります。
自社の製品導入担当に良いノウハウをうかがい、架電時や商談時に、お役立ち情報として顧客に案内することで、ただ営業する相手ではなく事業に役立つパートナーと思ってもらいやすくなります。
⑯セールスイネーブルメント(セールスのデジタルトレーニング)投資
セールスイネーブルメントとは、SFAを導入した前提で、営業の育成や型化、IT化における業績のイネーブルメント(向上)効果をみる取り組みです。
セールスイネーブルメントの投資により、営業チームの提案レベルが高まり、商談の転換率やリードタイムを改善することで売上に繋げます。
⑰よりニッチ市場への注力
営業がうまくいかない場合は、よりターゲットを絞ったニッチ市場に注力すると、受注率を高める提案が可能です。
提案内容がより具体的な業務に基づくものに変わることで、顧客も自分ごと化しやすくなります。
⑱WEB商談の営業会話分析
リモートワークが普及することで、商談がWEB商談中心に変わり、zoomやGoogle Meet、Microsoft Teamsなどを活用するシーンが増えました。
昨今のセールステック製品では、これらのWEB会議ツールと連携し、会話データをログで残して、営業トークを分析することができます。
ハイパフォーマーとローパフォーマーの営業トークの内容を分析して、ヒアリングの仕方や提案内容などの振り返りをすることがトレンドになりつつあります。
⑲リードスコアリングで優先度付け
すでにMAツールなどで実施している企業はあるものの、まだまだリードスコアリングのツールを使いこなしている現場は少ないです。
法人営業においてはタイミングが重要で、顧客の製品検討時期に速やかに連絡できるかどうかで、案件を進み具合が変わります。
⑳決裁者への直接アプローチ
すでに実施している人も多いと思うのですが、はじめから決裁者にアプローチする営業スタイルも効果的です。
手紙アプローチや紹介アプローチ(顧問やVCからの紹介)、オンリーストーリーのチラCEOのような施策を活用し、社長や役員から商談を獲得します。
現場の方々からすれば、有用なサービスであれば決裁の手間が少なく新しい製品を導入できるので顧客側にもメリットがあります。
㉑製品紹介ドキュメントの改善
営業資料に関しては、営業部のトーク内容や、顧客の社内稟議時の社内提案資料に活用されるため改善のインパクトは大きいです。
なんの課題に効くのか、どのような導入のROIがあるのか、導入して上手くいく確率は高いのか、どんな類似事例があるか、導入後はどのように運用を進めるのか、他社と何が違うか、今の取り組みとどう変わるか…など、記載するべき論点は多数あります。
㉒過去商談の失注分析をする
断り理由は何か、不足機能はあるか、自社でなく競合を選定した理由は、製品導入をせず現状維持をした理由は、いくらだったら売れるか、何の価値が伝わらなかったか…
失注の理由は多数あります。一つ一つ失注の理由を洗い出し、そのカウンターとなるような販売トークを準備し、営業部門の育成として徹底して共有することで、失注に誘導するのを防ぎます。
㉓営業フォローアップ強化
提案後のフォローが細かく素早いかは、顧客の製品導入プロジェクトに影響します。
頻繁に営業がプッシュすることで緊張感が生まれ、このプロジェクトを早く進めようというモチベーションを顧客に与えます。
商談後◯◯日に電話連絡を◯回するなど定量的な営業行動ルールを定めることで営業部門のフォロー力が高まります。
㉔フォロータスクの自動化
メールやカレンダー、もしくはセールス支援ツールの力を借りて、顧客のフォロー連絡を自動化する方法です。
米国では営業シーケンス管理機能やプレイブック機能がついたセールステックが流行っており、商談ごとに必要なタスクのサジェストや自動化が可能です。
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