ハンドメイド作家の試行錯誤18年間(中編 vol.2)
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こんにちは金曜お昼になりました。手芸作家兼若手イラストレーターの展示をメインとしたギャラリーを運営している大図まことです。イラストレーターとハンドメイド作家のための「仕事とお金の授業」42回目となる今回も先週の続きとなります。まだの方は是非先に読んでから進んでください。
▼本日の授業ここから
前回の授業でさらっと入居希望者が多く倍率が高い人気の創業支援施設(台東デザイナーズビレッジ)に入ったと書いた所、どうやって突破したのかそこをもっと知りたいと反響があったので今日はライバルより一歩先に出ることが出来る自己アピール方法の1つについて私なりに気づいて実践してきたことを書こうと思います。
今は変わっているかもしれませんが当時私が台東デザイナーズビレッジへ入居を希望した年は決定するまで4回のステップが必要でした。まず説明会に参加し、その後書類審査→面接(インキュベーションマネージャ―)→最終面接(区の偉い人、中小企業診断士、インキュベーションマネージャ―)と続きます。書きながら思ったのですがこれは入社試験と同じですね。学生時代は目立った学歴も資格も無く志望動機も適当でことごとく書類審査で落とされた記憶があるのですがこの時は書類審査さえ通れば行けるなと思いました。理由は後で書きます。
みなさんもアルバイトの申し込みや入社試験で経験があると思うのですが履歴書などの書類審査だけでいったい自分の何がわかるんだと思っていませんでしたか?正直半分も分からないのではと今でも思います。でも企業によっては何百人、何千人と応募がある中、全員と直接会って面接をしてその人の人となりまで知る時間は流石に無いことは分かりますよね。なので特別なコネクションが無い限りはまずは何としてでも書類審査を通らないと残念ながら何も始まらないのです。
当時のものと若干異なるようですが台東デザイナーズビレッジの入居申込申請書ファイルがHPにありました。興味がある方はダウンロードして見てみてください。
何にも知らない人から突然ラブレターをもらったらどう思いますか?私はどっきりだと思ってまずカメラを探します。笑
誰も見てない場所へ移動して封を開けたらこう書いてありました。「ずっと好きでした。付き合ってください。」
それを見て「はい、お願いします!」とはなりませんよね。
書類審査もそれと一緒であなたが何者かということ(これまで何をやってきて、今何をやっていて、これから何をしていきたいのか、一緒になったら何が出来るのか)をしっかり相手に伝わるように書かないといけません。文章が得意では無いと言ってる場合ではありません。何度も書いて読み直してを繰り返せば拙くても想いは伝わるものが書けると思います。ただし熱い言葉だけで行動が伴っていない上っ面だけの文章は読んでいてすぐにバレます。
私の場合はアルバイトをしながら手芸作家としての活動をはじめ、手芸店に就職し、その後退職してから作家として独立。手芸本を出したりイベントに出たりしているがビジネスとしては上手くいっていないこと。今後しっかりビジネスとして成長させていきたい意気込み。そのために実践してきたことなどを書いた記憶があります。書類審査が通れば行けるなと思った理由は自分のやりたい事が定まっていてそのことをしっかり言葉にして伝えることも出来るようになっていたからです。少なくともこの書類を読んだ人は私が何者かはわかるはずです。
それでいうとSNSも趣味だけでは無くビジネスとしても利用していきたいのであれば初めての人が見てあなたが何者か分かるようにプロフィールを書いておくのが良いと思います。
手芸店退職後、刺しゅう作家として独立。その作品は国内外のカルチャー&アートシーンからも熱い注目を浴びる。近年は手芸の枠を越えディズニー、サンリオ、BEAMS、G-SHOCKなどとのコラボが話題に。東京・蔵前でショップ&ギャラリーTOKYO PiXEL. @tokyopixel を運営中。
クリエイターの多くはこれまでの実績や肩書では無くそのとき自分が作った作品を見て純粋に評価をして欲しいと考えます。私もそうです。しかし残念ながら多くの人は実績と肩書でその人の事を評価します。
東京藝大卒、セントマーチンズ卒、元電通。そう書いていたらその人の事をよく知らなくてもなんだか凄そうに見えるじゃないですか。わかりやすい目立つ特徴だけを見てその人全体の評価をする心理はハロー効果という名が付いているほど当たり前の事象です。最終面接で初めて会った面接官が出版社から本が出ている事、ディズニーと仕事をしている実績を知ったとたん表情が変わったことを覚えています。
何もこの効果は書類審査や面接などに限ったことではありません。新規営業もそうだろうし、物を作って販売していくことにも共通します。相手があなたをあなたの作ったものを選ぶ理由づけをこちらで沢山用意しておくことがライバルより一歩先にいくためには重要です。
イラストレーターやハンドメイド作家であればSNSのフォロワー数もそうでしょう。テレビや新聞などのマスコミに出ていることや取引先なども理由づけになると思います。他にも探せば沢山あると思うので考えてみて下さい。銀行の融資や大手企業と仕事の口座を開くための信用調査では必ず直近3年の売上と取引先は必ず書かされます。
そんなこと言ったって自分はまだ何にも書ける事が無いしと言う方安心してください。最後に誰でもすぐに付けることが出来るとっておきの肩書を教えます。それは「代表」という二文字です。名刺に屋号と名前の前に「代表」という役職を付けて下さい。1人で仕事をしているフリーランスクリエイターでも構いません。「代表」であることに違いはありません。「代表」と入れるだけで相手の対応が変わるはずです。事実コストコやIKEAのビジネス会員には役職入りの名刺があればなれます。一般の人が入れないBtoBの合同展示会にも入れます。仲間内で名刺交換することが多いクリエイターはビジネス用とそれ以外の名刺を2枚用意しておくのもいいかもしれませんね。
今日からあなたは立派な「代表」です。
沢山実績を積んでどんどんアピール材料にして行きましょう。
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