登山用バックパックの自作
登山用バックパックが欲しい
登山用にバックパックが欲しいが、新品の登山用バックパックは高いわりにかっこいい物があまりないと個人的に思う。どのブランドもデザインがほとんど変わらず(洗練されてそうなったのだろうが)、バキバキの原色のものが多い。中古市場をメルカリやヤフオクやラクマで調べていると80,90年代のミレーやLL Beanなどはデザインが気に入るものがあったがやはり経年劣化で内側のウレタンコーティングが加水分解していたりなど、常用するにはちょっと気が引ける。
また、中古市場の投稿コメントを見ていると、「40Lは使わなくなってしまったので出品します」など、登山のレベルに合わせてバックパックの容量を変えていくのが常のようで、一つ買ったらオールオッケーという感じではなさそうだ。
背負子(しょいこ)
中古も含めていろいろ探していていいなと思ったのは、フレームザック、背負子だ(二宮金次郎が背負っているあれだ)。現在は様々な理由(日本の山は狭いので横に広いフレームザックは木に引っかかったり、下りで地面に引っかかったりする)から下火らしいが、登山、釣りなどのジャンルではクーラーボックスを持って行ったりなどの理由から背負子のDIYが行われているらしい。
背負子のいいなと思ったポイントは、下記の通り。
それ単体では背負うだけの機能だけを提供しており必要に応じて積載量を変えられるところ。
荷物を袋に入れて括り付けてもいいし、大きなかごにがさっと入れて括り付けてしまってもいい。袋に入らない長物などはそのまま括り付けてしまってもいい。
大きな荷物が必要ない通勤などのシーンでもそれ専用のポーチを作って括り付けてしまえばよさそうだ。経年劣化の点を考えても袋部分を変えれば長く使えそう。
ポーチを着脱可能にするための機構
エクスターナルフレームザック、背負子のことを調べていると、ミリタリー規格のMolleというものに出会う。
規格が統一されているというところがよくて、好きなところに好きなものをつけたり外したりでき、ユーザが必要な分だけ持ち運べる。
ソフトウエア開発における、マイクロサービス的な考え方に近い。必要なものを必要な時に使えるインターフェースの思想は物事が整理整頓されていてかなり気持ちがいい。
Molleを採用した製品は軍用のガチ製品だけではなく、サバゲー用品として一般的に比較的安価に手に入るものになっているようである。これを流用すればつけたり外したりということが簡単に可能になりそうだ。
背負子システムの自作
ということで、背負子システムを自作し、登山だけではなく様々なシーンに適応可能なバックパックを作りたいと思う。
ベースとなる背負子にはevernewという会社の背負子を選択した。撮影業界などでも利用されているものらしい。たまたま中古でいい値段のものがあったので、これを購入することにした。
買ったものは下記の通り。結局2万くらいしてしまったが、これ一式で大きさの違うバックパック3個分はカバーできると言い聞かせてポチった。
背負子
背負子塗装用塗料
中古で出ていたものの色がスケベ椅子ゴールドすぎるので、塗装したい。アルミフレームなので、アルミ用のスプレーで十分かもしれないが、念のためミッチャクロンも吹いてから塗装しよう。
Molleパーツを取り付けるベースとなるシート
車の運転席や助手席の背中側につけるものとして売られている。この紐部分を改造して背負子にフィットするようにする。
Molleポーチ各種
Molleポーチ自作用ベルト
登山の時などに使いやすいインナーバッグ
制作過程
終わりに
かなり満足いくものが作れた。早く街や登山に実際に背負って行きたい。おそらく実際に使い始めるとここにポーチがあったらいいななど改善点が出てくると思う。
市販の登山用バックパックだと後からポーチを増やしたりなどは限度があるが、今回作成したバックパックにおいては、アルミフレームにくくりつけてもいいし、Molleシステムにポーチをくっつけてもいいので、比較的フレキシブルに対応できるはず。直近では腰用ベルトを着けようかなと画策中。