今日はトップクリエイターのSさんと、ZOOMで対話をさせていただいた。
対話の中でSさんに、私がずっと気になっていたことを投げかけてみた。
それは「ムダの重要性」だ。
最近世の中は、ムダを嫌い、効率性ばかりを追及しているように感じる。
会社の仕事や打ち合わせもそう。
目指すのは、ムダの削減と効率化。
ある程度は必要だとは思うけど、「それやりすぎじゃない?」と思うこともしばしばある。
これは私の持論だが、クリエイティブなアイデアを生み出すには、ムダな作業がとても重要だと思う。
「ムダ」という言葉を言い換えるなら、
「非効率的」とか「ちょっとバカな」という単語が思いつく。
「まわり道」とか「寄り道」のような言葉もフィットする。
何かにこだわり、執着し、他者から見れば、「バカじゃないか」と思われるような趣味の活動。
人とは違うアイデアを生み出す際には、その費やした膨大な時間や熱量が、大きな武器になる。
僕はバカみたいな時間とお金をかけて、全国の神社を巡った時期がある。
休みの日は、すべてを神社めぐりに費やす日々。
家族からはいつも白い目で見られていた。
でもその活動の実績があるからこそ、
雑誌に連載が持てたり、大きな勉強会で講師をつとめたり、名だたる皆さまと講師仲間になることができた。
なんと首相公邸にも神社研究家として招かれたこともある。
他の人では語れない、神社の知見が僕にはある。
それが僕の武器の1つになっている。
Sさんは、毎日「写真日記」をつけているそうだ。
日常で気になったものを、スマホのカメラで撮影する。
自宅に帰り、それを紙に出力し、日記に張り付けている。
効率を重視すれば、気になったことを文字で書けば済みそうなものだ。
しかしSさんはそれをしない。
プリンターで写真を印刷し、それを切り抜き、ノートに貼っているそうだ。
そして情報がたまったら、それらのページを俯瞰しながら眺めるという。
すると、気になる写真同士の関連性のようなものが見えることがある。
気になることの共通事項がわかることもある。
それを言語化すると、新しいコンセプトや価値を見つけることができるという。
そんなことを、もう長いこと行っているとのお話だった。
そしてSさんは、クリエイターとしてトップを走り続けている。
Sさんはこんなことも話してくださった。
「グーグルで検索しても出てこないもの。それが自分ならではのオリジナル発想になる」
ムダと思える作業を通し、自分の中に膨大な情報を蓄積していく。
一見非効率に思えるかもしれないけど、その情報の膨大さこそが、自分ならではの何かを生み出すコツなのだ。
それを本日、Sさんとの対話で学ぶことができた。
※ちなみにこれ(↓)が、私の神社紹介サイトです。(笑)
「ぶらり寺社めぐり」