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住野よる『青くて痛くて脆い』を読んで【ネタバレ注意】

見つけてくれてありがとうございます。ほこりと申します。

今回は、明日8月28日、実写映画として公開される、『青くて痛くて脆い』の小説(角川文庫)を読んで私が感じたことを書きます。

※※※ネタバレを含みますので、まだ内容を知らない方はご注意を※※※

青くて痛くて脆い

あらすじ

人に不用意に近づきすぎないことを信条にしていた大学一年の春、僕は秋好寿乃に出会った。周囲から浮いていて、けれど誰よりもまっすぐだった彼女。その理想と情熱にふれて、僕たちは二人で秘密結社「モアイ」をつくった。――それから三年、あのとき将来の夢を語り合った秋好はもういない。そして、僕の心には彼女がついた嘘がトゲのように刺さっていた。傷つくことの痛みと青春の残酷さを描ききった住野よるの代表作。(文庫の裏表紙より)

「理想」とは何か、「自分」とは何か、「変わる」とは何か、そういったものを考えさせられる物語でした。

※※※以下、直接的なネタバレを含みますので、ご注意を※※※






感想

この小説を読んで私は心がえぐられるような気がしました。私が今大学生であるということもあってか、この物語に出てくる「田端楓」と「秋好寿乃」という人物をとても身近に感じてしまいました。私の中にも、彼らがいたように思えました。

自分じゃない自分を装って就活をしないといけないことに対する煩わしさや嫌悪感を感じるし、就活のためにへーこらするようなことも嫌だし、できるならしたくないと思います。できるならばそういうものに縛られずに「なりたい自分」になりたいと思っています。

でも、今の社会を見ている限りでは、そんなことはなかなかできないのかもしれない。秋好のように行動しているうちに、はじめは理想を持っていたとしても、それを願うだけでは叶えられないことを知って「現実的に叶える方法は?」と考えた結果、あのような組織を運営することになるのかもしれない。今の私はあのような就活系サークルを好きだとは思えないけれど、それが間違っているともいえない。人は変わり続けるものだし、その時持っている理想が、かつて持っていた理想とは異なっているかもしれない。そんなことを考えながら、変わり続ける自分の中に、「これだけは変わらない」という軸を持たないといけないなと思いました。大学生のうちに見つけます。


おまけ

この小説を読んでいてある登場人物が良い味を出しているなぁと感じていました。川原さんです。

川原さんは今まで色々考えて、あまり周りに流されずに、自分なりの考え方を作ってきたんだろうなぁ、と感じられるところが良いなと思いました。

川原さんの考え方のうち特に印象に残っているのが、296ページからの部分です。今までの自分にはない考え方をぶつけられたので、そういう考え方もあるなと思って、取り入れてみようと思いました。(読んでいない方は読んでみてください。おすすめです)

色々な価値観を知ることができるのも小説の良いところです。


おわりに

『青くて痛くて脆い』という小説は大学生の私にとって、今出会えて良かったと思える小説でした。映画も見に行ってみたい、、。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。また、よろしくお願いします。

ほこり

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