40代は人生の正午byユング
おはようございます。
今日も臨床心理学で学習したことを投稿していきます。
今回のテーマは壮年期。
概ね40代~60代の働き盛りの年代について、心理学者のエリクソンとユングの説のポイントをまとめています。
世代性・生産性vs停滞
アメリカの発達心理学者であるエリクソンは、壮年期を以下のように唱えています。
世代性(40代)
子どもを産み、養い育てる時代
部下を持ち社会に貢献する役割
生産性(50代)
生活様式や役割を明確化するのに必要なものを生み出す時代
過去を振り返り、これからを見つめていく時代
ユングの「個性化のプロセス」
スイスの精神科医・心理学者のユングは、1933年に人生の階段という論文を発表し、人間の一生を太陽の変化にたとえて論じています。
ユングは、40歳前後の中年期を人生の正午と位置づけ、太陽が頭上を通過するときとみなしました。
頭上を通過した太陽…。
これまでの人間の影が、今までとは逆の方向に映し出されるようになります。
人生の午前(40代以前)に抱いていた理想や価値観のすべてが逆転し、午後(40代以降)はこれまでと違った価値観に沿って自分自身を作り上げていくのです。
もっと具体的に言うと、
人生の午前(概ね20代、30代)の発達課題が、
社会に出る
仕事を得る
結婚する
子どもをもつ
家庭を築く
など
対外的な自己確立に向いていたことに対して、人生の正午(40代前後)における発達は、これまで抑圧してきた内なる欲求や自分自身の本来の姿を見出し、それを実現することによって達成されるのです。
この変化は人生にとって決定的な変化であり、ユングはこのプロセスを個性化のプロセスと呼んでいます。以下は、人生の正午(40代前後)の特徴です。
身体感覚の変化に伴う危機期
・体力の衰え、体調の変化に気付く
・気力の衰えに気付く自分の再吟味と方向付けへの模索期
・自身の半生への問い直し
・将来への再方向付けへの試み軌道修正を行う変換期
・将来に向けた生活や価値観の見直しアイディンティティの再確定期
・自己安定感、肯定感の増大
ふりかえって思うこと
現在、私は44歳。
まさに壮年期を生きていることになります。
30代半ばで結婚、その後、出産し子育てがスタートしました。
夫の転職に伴い、乳児を連れて九州から関西に引っ越し。
慣れない土地で子育てをしているうちに、体調を壊した時期もありました。これまで味わったことのない心身の不調を味わうと同時に、生と死についても考えました。
体調を壊していた時期は本当にしんどかったのですが、人生を見つめ直すきっかけをくれました。そして、これまで以上に健康と向き合い、丁寧な暮らしに関心を持つようになりました。愛もお金も大事だが、それ以前に健康が大切だと気付きました。(※健康を売りにしたマーケティングの餌食にならないよう、真のリテラシーを身に付ける努力も必要です)
30代後半~40代の時期は、私にとってのターニングポイントでした。
ユングの人生の正午という言葉がしっくりきます。
これまで外に向かった思考・価値観から、内に向かった思考・価値観へ変化する時期が40代とするならば、まずは自分を優しさで満たしたいと思います。そして、色んな経験や学びをもって、次の世代へ恩返しができたら幸せなことだと思います。
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