カメラ片手にひと息旅を。|カメラマンとめぐる尾道_第1回(座学)
今夏に準備をえいさこらはじめて、11月に開催した写真撮影研修の企画。
詳しい内容やできあがるまでの過程は別記事でご紹介していますが、広島県尾道市内をプロカメラマンとめぐって、各地で出会った場所やひと、プロから学んだカメラのプチ知識をnoteとInstagramで発信する企画です。
1. 今回の講師
企画の第1回目は座学。市内をめぐる実践編の前に、写真撮影の基礎知識をカメラマンの竹國照顕(たけくに てるあき)さんから学びました。
竹國さんはプロカメラマンとしてご活躍される他、SONY αAcademy講師や尾道本通り商店街フォトコンの審査委員長をされたり、Setouchi PHOTO写真教室を主宰されるなど、地域に根ざした活動も精力的にされています。
第3回でも、実践編(@生口島)で講師をしていただきます。お楽しみに!
2. カメラ苦手人間カメラを習う
11月、くもり雲が一面に広がる日。第1回目の研修が開催された。
竹國さん:「今日みたいなくもりや雨の日は、太陽光が雲を通って雲全体が光るので、影ができない柔らかな写真が撮れるんですよ。」
そう教えてくれたのは、今回講師をしてくださる竹國さん。初回からこの天気か…なんて思っていたけれど、カメラを通せばどんな天気でも「違う雰囲気が撮れてラッキー」くらいに思えるなんて。なんかいい。
そんな話をしながら配られたレジュメには、全18項目の講座内容がずらっと並んでいた。「1日で基礎を全部お伝えしようと思ったら、絞ってもこれだけあって…」と笑って説明する竹國さん。なんだか、地域への想いがにじみ出ている。
以下では、そのなかからピックアップした内容をお届けします。
竹國さん:「それではまず、皆さんの持っているカメラの機能を知ることからはじめましょう。」
地域おこし協力隊の2名が持ってきたのは、FUJIFILMのX-T30とOLYMPUSのEPL-7。はじめに会社や機種によって異なる、画素数や1秒間に撮れる枚数、きれいに印刷できる限界の大きさなどを確認する。
自分のカメラをなんとなく知っていた気でいたけれど、実はこんなこともできるのね。なんてことを知ったら、座学のスタートだ。
縦撮影はワクワク感、横撮影は安心感
竹國さん:「これは多くの方が悩むポイントです。スマートフォンで写真を見ることが前提なら縦型でもいいけれど、パソコンを前提にするなら横型の方が見やすいこともありますよね。」
そもそも悩んだことがなかったわたし。持ち直さなくていいから、iphoneならそのまま縦で撮って、カメラならいつも横で撮っていた。
竹國さん:「どこか一点にピントがあっている縦型写真は、上から下に視線誘導が起こって、見るひとの好奇心を掻き立てます。一方で、ひとの目は横並びなので、横型写真は安定感や安心感を感じさせます。迷ったときは、縦横両方撮ると後悔しないですよ。」
縦横で感じ方が変わるなんて、目からウロコだ。しかも、現場で使えるワンポイントアドバイスまでさらっと教えてくれた。
動きのある被写体はシャッタースピードの調節で流し撮り
協力隊:「尾道のお祭り”ベッチャー祭”を撮影したとき、鬼の動きが速すぎてほとんど写真がブレブレで…。」
竹國さん:「そういうときは、鬼の動きにあわせてカメラの動きをあわせるといいですよ。シャッタースピードを撮影しながら最適な値に調整して、カメラを鬼の動きにあわせて動かして撮影します。」
上の写真は、肩の上にカメラを載せて腕を振りながら手を撮影したもの。左は1/30秒、右は1/500秒に設定している。右は1/500秒というごくわずかな時間で撮影しているので、動いている背景が止まって見える。
4. これからめぐる場所
第1回座学編はいかがでしたでしょうか。
次回の第2回から最後の第8回までは、外に出て毎回尾道市内のさまざまな場所で撮影をしていきます。被写体になっていただいた場所やひとの情報もあわせてお届けする予定です。
たとえば、移住者の方々がはじめた自然のなかで子どもを育てる保育園や、児童がなんでもチャレンジできる学童、島を盛り上げようと奮闘する若手農家さんや、島で有名な商品をつくる会社で働く地元出身夫婦など…。
子育てや自然、特産品、地域コミュニティなどに関係するひとや場所をご紹介する予定です。
5. カメラを片手に
料理、ランニング、勉強、お買い物…。ここ数年、日常がちょっと楽しくなるような、ちいさな工夫を重ねてきた方も多いのではないでしょうか。
少し突然ですが、そんな方にこそ、カメラをすすめてみたいのです。
少し外に出て近所の公園を撮影したり、家で天気の移ろいを撮影するのもいいですが、たまにはカメラ片手に息抜き旅行も良いのではないでしょうか。
わたしたちの居る広島県尾道市は自然あふれる観光地。だから来てほしい。という気持ち以上に、いままで頑張ってきた皆さんに、一度大自然で息をすって、ひと呼吸おいてほしいと僭越ながら思っています。
もちろん他の場所でもいいのですが、平日の尾道は(※木曜は閉まっているお店が多いので注意)、普段にぎわう商店街も人通りが多すぎなくて、お店が一気に開く土日も、穴場なお店やスポットをめぐるのにちょうど良い。
これから全8回の企画のなかで尾道の情報をたくさんお届けしますが、それ以外の穴場スポットを知りたい方は協力隊Instagramもよろしければご参照ください。
道中で企画のnoteやInstagramを見て、実際にその場所に行き、ご紹介しているカメラのプチ知識をもとに写真を撮ってみる。そんな風に楽しんでいただけたらいいなぁ…と想像しながら、これからお届けしていきます。
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