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『先生が教えてくれない 竹弓の世界 入門編』

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竹弓を扱い始めた人からある程度使い慣れた人まで、より深く楽しく学ぶために作成したマガジンになります。 これ1冊あれば、だいたいの場所で安心できる内容になっています。 読むだけでは…
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2023年10月の記事一覧

007_竹弓の慣らし方①

【変更履歴】 2023.12.22 ▲1.00 握り革の項を追加、巻藁での慣らしの注意点に”引き方”の項を追加 2024.04.08 ▲1.10 弦編を追加 2024.11. ▲1.20 購入する前に、慣らし中の確認項目、追加 買ったばかりの竹弓をいきなり矢束いっぱいに引くと折れます。 言い過ぎました。肩入れでも折れます。 矢束までは試したことはありませんが、破損のリスクは高いと聞きます。 せっかく買った竹弓、後悔しないように慣らす期間を作ってから的前デビューしていきましょ

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011_竹弓の部位の概要

【変更履歴】 2024.03.21 ▲1.00 関板の項目を加筆 遠目から見れば1本の棒。 布で覆ってしばえば、曲がった棒。 あまつさえ電車に乗ると、手すりと間違われることもしばしば。 そんな弓には無駄なものがありません。 技術の結晶ですよね。 そんな弓にも部位ごとに名前と役割があります。 覚えておくと損はありません。ぜひとも指導で使ってくださいませ。 パーツごとの特徴を細かく知ろう 今回は竹弓を構成する各部の説明になります。 (a).外竹 (b).内竹・前竹 (c).関

012_弓が矢を飛ばす仕組み

小さい頃に弓矢を作った経験はないですか? 長めの木の棒とタコ糸を使って弓を作って、矢を飛ばす。 そんな子供時代を過ごしたことがある人は今では少なくなってしまったでしょう。 あれって全然飛びませんよね!! 太い木を使えるようになってることには別の遊びに夢中で、、、次第に弓矢に興味がわかなくなっていくという。。。 より遠くに飛ばす、速く飛ばす、を追求していった昔の人が射たからこそ、今の弓矢があることに感謝をします。 というわけで、今回は弓が矢をより強く飛ばす仕組みについて紹介して

020_竹弓ができるまで

工場見学に行ったことはありますか? ビールでも、お菓子でも、自動車でも、なんでもいいです。 完成までの工程を見るとワクワクしませんか?愛着が湧くようになりませんか? 竹弓ができる工程の一部をテレビでやることはありますが、全部はやりません。楔を打って、曲げるところがほとんどです。 そう、もっと他のところにも着目してほしい! そんな思いを込めて、まずは竹弓ができるまでの流れを少しでも知ってもらえたら嬉しいです。 パーツの準備真竹の切り出し 弓竹は周囲18cm~21cm、芯竹は

030_各地の弓の成り

【変更履歴】 2024.02.21 ▲1.00 各地の成りの特徴を追記 お店で竹弓を購入する時に張り顔を見ながら、 良い悪いを説明してもらいながら、購入してきました。 たくさんの弓を出していただき、成りに違いがあることは分かりましたが、 ”都城の弓は〜”や”○○系の弓は〜”と、地名で大まかに括られていたのに気がついたのは随分あとになってのことでした。 産地ごとに違いがあることを知ったのは自分で勉強するようになったからでした。 というわけで、今回は全国のおおまかな弓の成りの分

051_故障の種類

竹弓を使用していると、いつかは遭遇するかもしれない故障。 故障しないことが一番ですが、自然の材料を使っているため、絶対故障しないという断言はできません。 数々の故障を経験してきたので、こんな故障もあるんだな〜と思って見てくださいませ。 故障は以下の3つに大別されると思っています。 ・扱い方が悪いケース ・弓自体が悪いケース ・職人が悪いケース 万が一、故障してしまったら、原因を探って再発を防止して、次の経験に繋げたいところです。 笄 外竹が切れることです。弓が悪かったり、