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M-1グランプリ 敗者復活戦の勝ち方 2024

ども!すけです!
M-1グランプリになるとアウトプットしたくなる病にかかっている可能性があります。

皆さんはM-1グランプリの敗者復活戦のレギュレーションが2023年から変わったことを知っていますか?

それに伴って今回は敗者復活戦の勝ち方を行動経済学的に考えてみようと思います!
ネタの面白さは一切考慮しない予測を立てて、どこまで精度が高かったか振り返ってみたいと思います。

お笑いが好きな人は新しい楽しみ方を知ってもらえます。
そこまで興味がない人は構成や順番、見せ方の違いがどれだけ人に大きな影響を及ぼすのかを知ってもらえます。

つまり、誰も損することはない内容になっています。
それでは行ってみましょう!笑

2022年とのレギュレーション比較

まずは何と言っても、何が変わったのか!?
というところですよね。

2022年以前に関しては既にレビューを書いていますので、こちらをご覧ください!

「情報カスケード」という現象から過去の結果について考察しています。

しかし、この考察は2023年からは通用しなくなってしまいました…
大きくレギュレーションが変わったからです。

2023年の結果

結果は、ししがしらが敗者復活戦を突破し本戦へ進みました。
そしてめっちゃ斬新なハゲネタで文句の付けどころがない突破でした。
まだししがしらを見たことがない人はこちらをどうぞ。
(敗者復活戦のネタはU-NEXTで見れます)

さて、2023年の考察に行く前に簡単にレギュレーションをおさらいしておきましょう。

A,B,Cのブロックに分かれる

まずは21組を3つのグループに分けます。
実際の振り分けは以下の通り。

【敗者復活戦ブロック分け】※エントリー順
Aブロック:ヘンダーソン、ママタルト、ぎょうぶ、ロングコートダディ、華山、20世紀、ニッポンの社長

Bブロック:オズワルド、豪快キャプテン、エバース、ナイチンゲールダンス、鬼としみちゃむ、トム・ブラウン、スタミナパン

Cブロック:フースーヤ、バッテリィズ、シシガシラ、ななまがり、きしたかの、ダイタク、ドーナツ・ピーナツ

マイナビニュースより

このように各ブロックごとに順番を決めて漫才を披露していき、面白かった方が勝ち抜いていくシステム。
審査方法は会場の中からランダムに選ばれた500人の観客が暫定王者か挑戦者か、どちらの方が面白かったのかをジャッジしていきます。

実際の順番と結果は以下の通りになりました。

■Aブロック結果
華山:52% ぎょうぶ:48%
華山:13% ロングコートダディ:87%
ロングコートダディ:68% ニッポンの社長:32%
ロングコートダディ:62% 20世紀:38%
ロングコートダディ:48% ママタルト:52%
ママタルト:41% ヘンダーソン:59%

■Bブロック結果
豪快キャプテン:11% 鬼としみちゃむ:89%
鬼としみちゃむ:47% スタミナパン:53%
スタミナパン:47% トム・ブラウン:53%
トム・ブラウン:20% エバース:80%
エバース:33% ナイチンゲールダンス:67%
ナイチンゲールダンス:73% オズワルド:27%

■Cブロック
ドーナツ・ピーナツ:70% きしたかの:30%
ドーナツ・ピーナツ:15% シシガシラ:85%
シシガシラ:72% ダイタク:28%
シシガシラ:53% ななまがり:47%
シシガシラ:78% バッテリィズ:22%
シシガシラ:60% フースーヤ:40%

ORICON NEWS

Aブロック:ヘンダーソン
Bブロック:ナイチンゲールダンス
Cブロック:シシガシラ

が勝ち残り、敗者復活戦の最終審査へと駒を進めました。

最終ジャッジ

ここからのジャッジは再びネタを披露するわけでなく、勝ち残ったネタを錦鯉・渡辺隆、かまいたち・山内健司、マヂカルラブリー・野田クリスタル、アンタッチャブル・柴田英嗣、NON STYLE・石田明の計5名が無記名で投票するというもの。
最も投票数の多かった組が本戦へ進むことができます。
(この方式は2024年も同じで、審査員に変更が出ています。)

そして、少し前に書いた通り、シシガシラが本戦へ進出することになりました。

2023年の考察

ここからは2024年の予測の精度を高めるため、なぜシシガシラが敗者復活戦を突破できたのか?考えてみます。

結論、以下の現象である程度の説明をすることができます。
(本当はもっと書きたいけど文字数的に厳しいので厳選します…気になる人は直接DMとかで聞いてください)

  • 保有効果(プロスペクト理論)

  • 利用可能性ヒューリスティック(≒確証バイアス)

保有効果

保有効果とは、自分が所有しているものに対して、保有していないものと比較して高い価値を感じやすいという心理現象のこと。
要は、自分が選んだものとか買ったものには無条件で価値を高くつけちゃう現象のこと。

もっと詳しく知りたい人は、セイラーやカーネマンが行った実験についても読んでみてください。

利用可能性ヒューリスティック

利用可能性ヒューリスティックとは、思い出しやすい情報や記憶に基づいて判断を下す認知バイアスのこと。
このヒューリスティックのポイントは3つ!

  • 思い出しやすい

  • 複雑な記憶ではなく、シンプルな記憶

  • 自分がそうだから皆も同じという自信過剰

無理やり簡単にまとめるとこんな感じ。
インパクトがあって、シンプルなことは思い出しやすいから正しいことだと思ってしまう。

これはよく飛行機の例で考えられます。
実際、飛行機が墜落したり事故を起こす確率は新幹線や自動車に比べて低い。
しかし、自分が飛行機に乗る前日に墜落事故のニュースを見た時に皆さんはどんな気持ちになるでしょうか?

怖い

の一択ですよね。
僕はめっちゃ怖いです。

これが利用可能性ヒューリスティックの一例です。
インパクトがあって、シンプルなことは思い出しやすいから正しいことだと思ってしまう。
飛行機は危ないかもしれない!と思い込むことで怖くなります。

より詳しく知りたい人はこの記事がおすすめ。

2023年まとめ

ということで材料が整ったので、2023年のまとめに入りましょう。
皆さん、先ほどの敗者復活戦の結果をもう一度見てみてください。
そしたら大前提、有利なポジションがあることに気が付くと思います。

そう。

どのブロックも後半の方が有利なんです。
(実際、2024年の準決勝でも決勝に駒を進めたのはほとんど後半の組です)

Aブロックを制したヘンダーソンは一番最後。
Bブロックを制したナイチンゲールダンスは最後から二番目。

これこそが利用可能性ヒューリスティックなんです。
目の前に起きた漫才がとても面白かった時に、前のコンビよりも記憶が鮮明ですぐに引き出せますよね?
だから目の前の方が良いと思ってしまう確率が高くなります。

え、、、?

まって?

じゃあ、シシガシラはどうなるの?

その通り。
シシガシラは3番手です!

なぜ、利用可能性ヒューリスティックが当てはまらなかったのか?
それは、保有効果が働いたからなんです。
もっと言えば、利用可能性ヒューリスティックも働いていました。

Aブロックのロングコートダディ、Cブロックのシシガシラから、保有効果の強さが伺えます。
どちらも3回以上暫定王者を選択しているので、観客は新しい組よりもこれまで選んでた組の方がいい!ってなっちゃってるんです。
(Aブロックではロングコートダディは惜しくもママタルトに負けてしまっていますが、これは誤差の範囲だと考えられます。ロングコートダディ48% 対 ママタルト52%)

さらにシシガシラには彼ら独自の強さがありました。

それは

非常にわかりやすくて

非常にシンプルで

非常にユニークである

ハゲを使ったネタだった。
(ただ使うだけじゃなくて、斬新だった)

これも代表性ヒューリスティックが働きやすい理由の一つです。

ロングコートダディ=秀逸なコント
ナイチンゲールダンス=ナカルティン(ボケ担当)の高音
シシガシラ=ハゲ

どう考えてもわかりやすい。

シシガシラには、保有効果も代表性ヒューリスティックも、どちらも強く働いたことになります。

2024年の予測

長くなってしまいました。
最後の予測をして終わろうと思います。
(酔っ払ってる)

2024年の敗者復活戦は順番がまだ決まっていません。
なので、今回はコンビ名ではなくて条件で予測をしてみたいと思います。

こちらも結論からいきましょう。
Cグループの3番手以降のコンビが最も確率が高くなると思います。
100回やったら50回以上はこれに当てはまると言っても言い過ぎじゃないはずです。

ただ、これだと逃げすぎた予測になってしまうので、これまで書いた情報を加味してそれぞれのブロックごとに予測をしてみます。

Aブロック

激アツ:フースーヤ
アツい:ダンビラムーチョ
順番次第:カベポスター

Bブロック

激アツ:マユリカ
アツい:ナイチンゲールダンス
順番次第:男性ブランコ
(※ちなみに僕が最もお応援しているのは滝音です。)

Cブロック

激アツ:ひつじねいり
アツい:例えば炎
順番次第:オズワルド

最終的にどの組が突破するのか?

それはC→B→Aグループの勝者、という順番にどうしてもなってしまうと思います。
順番という宿命がある以上、それくらいCグループが有利でAグループが不利なんです。

長くなりすぎました。

答え合わせはまた明日にしましょう。

では!

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