【弁当の日】08.大学生が弁当を手作りしたら何が変わったか?
大学生の食生活が、危ない。
早速ですが、とある男子学生の実態をご覧ください。
1.大学生の実態
朝食を食べていないことが、気になります。
これで、集中力が続くのでしょうか?
食事の内容も、栄養的に不十分です。
次は、女子大生の実態です。
問題点を列記します。
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【Aさん】一日一食。そのうえ、唯一の食事がコンビニ弁当。
【Bさん】朝食抜き。主食、主菜、副菜といった組み合わせが一度もない。
【Cさん】朝食抜き。少量、単品。
【Dさん】お菓子が多い。自分自身が調理することはない。
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最後に、栄養学科の女子大生の実態です。
内容を見ていただければ、長々とした説明は不要でしょう。
繰り返しますが、これは「栄養学科」に通う学生の実態です。
栄養学科とは、将来、栄養士になるような人が所属する学科です。
2.貧弱な実態に潜む背景
しかし、この実態には、時代的な背景があります。
私が考えるに、以下の3つです。
それぞれ、説明します。
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①家で料理をしない
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多くの人が、子どもの頃は親に食事を作ってもらっていたと思います。
(人によっては、大人になっても)
と考えるのは、親として自然な考えだと思います。
(私自身も、親になった今そう思います)
また、子どもが中高生ともなれば、
と考える親も大多数なのではないでしょうか。
しかし、これらの結果、子どもは家で調理技術を学ぶ機会がなくなりました。
「お手伝い」についての、大学生の声を紹介します。
もちろん、親世代のことを悪く言うつもりはありません。
「こういう時代」なのです。
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②学校における、家庭科の授業数の減少
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家庭科の授業数(一年間に、学校で何時間の授業があるか)の変化を表にしました。
家庭科の授業数は、減っているのです。
家でも学校でも調理技術を学ぶ時間がなければ、料理ができないのは必然と言っていいのかもしれません。
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③本人に危機感がない
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今回は、大学生の話をしています。
貧弱な食事をしていても、若いのですぐに影響がありません。
社会人のように、健康診断や人間ドックもないですしね。
粗末な食事が、いかに自分の人生に悪影響を与えるか、ということを知らないのです。
いい加減な食事の恐ろしさを説明している漫画もあります。
3.大学生の「弁当の日」
小学生が、素敵な成長を見せる「弁当の日」。
その存在を知った九州大学(以下、九大)の学生は、
と言い出しました。
2006年10月のことです。
そして、大学生の「弁当の日」が始まりました。
九大版「弁当の日」のやり方は、次のとおりです。
それでは、詳しく説明します。
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①毎週月曜というハイペース
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小学生がおこなう「弁当の日」は月一回です。
しかし、九大弁当の日は、週一回です。
それぐら
月曜日に「弁当の日」があるので、学生は日曜日に買い出しに出かけます。
すると、日曜日の夕食も、手作りすることになります。
「週一回」なので、普段はなかなか会えない仲間とも会うことができます。
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②一品持ち寄り形式。
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一品持ち寄り形式には、さまざまなメリットがあります。
1️⃣一品だけでいいので、参加しやすい。
2️⃣いろいろな食材を食べられる。
3️⃣仲間に食べてもらえる、仲間の弁当を食べられる。
個人的には、「人のために作る喜びを味わえる」が印象に残っています。 学生の感想に、その喜びがいきいきと表現されているからです。
もう一人紹介します。
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③毎回「テーマ」がある。
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テーマを設けることで、知恵を絞りながら楽しんで弁当作りができるというわけです。
下の画像は、「プレおせち弁当」です。
私には、とても作れません・・・・・・。
4.教室の中だけでは、学べないこと
教室で学ぶことも、大事です。
しかし、それだけでは「社会人」になれても「立派な人間」にはなれません。
自分の命を支えてくれる人の存在に気づくこと。
そして、感謝の気持ちを持つこと。
弁当を作ることで、これらのことが、学べるのです。
5.次回予告
小学生から始まった「弁当の日」は、大学生にまで広がりました。
ところで、「弁当の日」第一期生が大学生になったら、どのような食生活を送っていると思いますか?
次回はそのことを書きます。
ご期待ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
引用した部分は、note上で読みやすくなるよう改行などを加えました。
また、太字にしたのも私です。
参考文献一覧は、こちらです(外部サイトにまとめてあります)
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