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”範を示す”ということ
125日目。
今日は愚痴というわけではないですが、
ちょっとしたボヤキをば。
■緊急事態宣言による行動変容
先日、一都三県で発令された緊急事態宣言ですが、
関西圏をはじめ、徐々に発令範囲が広まっている状況です。
飲食店は軒並み20時には閉まり、
在宅勤務が難しい業態に従事されている方々は
本当に”夜ご飯難民”化しているのでは、
と心配になります。
私も外出しなければいけない日が多少なりとも
ありますが、それでも少し残業をすると、
もはやコンビニくらいしか行く場所がありません。
何だかやるせない気持ちになります。。。
夜をメインの営業時間にしているお店は
営業時間を前倒しにして、昼から営業を開始し、
酒類を提供している店舗も多くなっているようです。
「そういう問題じゃないだろ!」
と言われればそうですが、
今すぐにもらえるキャッシュがない以上、
第3者の私としては安易に批判もできません。。。
このように”○○してはいけない”という考え方を
ベースにすることを”ネガティブリスト方式”と
言います。
主に軍隊や想定外の事態が発生しうる職場なんかを
中心に採用されている考え方です。
この考え方では”やってはいけないこと”を規定しています。
読みかえれば”それ以外はやっても良い”ということ
でもあります。
ですので、上述のような”営業時間の前倒し”や
”酒類の提供時間前倒し”も、
”やっちゃダメとは言われてない”
と言われればその通りなので、問題ないのです。
”時間で区切った指示・要請”は抜け道があるので、
微妙な気配がしますね。。。
一方、”○○はしても良い”という考え方を
ベースにすることを”ポジティブリスト方式”と
言います。
主に食品や医薬品等 リスクを避けることが正しい、
と考えられる場合に採用される考え方です。
この場合は”やっても良いこと”を示されるので、
”それ以外はNG”という判断になります。
今回の場合ですと、
・帰省時は玄関に入らず、遠くから挨拶してそのまま帰る
・会食時でも食べる時以外は都度マスクをして会話する
なんかですね。
まぁこのように全く同意を得られない事例しか
提示できないと、ただ反発を買うばかりで、
何も前に進まないという悪循環に
はまってしまうわけですが。。。
■範を示すということ
色々と言いたいことはありますが、
今一番リーダーとして必要なことは
”範を示すこと”だと私は思います。
往々にして感情は論理を超えてしまうものです。
残念ではありますが。。。
「我々には我慢しろと言って、政治家だけが
”会食は仕方ない”ってどういうことだ!」
「特段の事情があれば外国人が入国できるって、
”特段の事情”って具体的になんだ!」
それが本当に重要なことかどうか、という観点に加えて、
”人に物を頼んでおいて、その態度はなんだ!”と
反発したくなる気持ちが湧きやすい環境だな、
と強く感じています。
端的に言うならば、”ギスギスする感じ”です。
こういう時こそ、リーダーが自身を以て
”範を示すべき”ではないかと思います。
ここで歴史のおさらいをば。
明治の初め。
明治天皇が”五箇条の御誓文”を発布された際、
君臣たちに対して以下のような勅語を発せられています。
■現代表記
我が国未曾有の変革を為んとし、朕、躬を以て衆に先んじ天地神明に誓い、大にこの国是を定め、万民保全の道を立んとす。衆またこの旨趣に基き協心努力せよ。
■意味
我が国は未曾有の変革を為そうとし、わたくし(天皇)が自ら臣民に率先して天地神明に誓い、大いにこの国是を定め、万民を保全する道を立てようとする。臣民もまたこの趣旨に基づき心を合わせて努力せよ。
決して菅(すが)総理大臣が雑に取り組んでいる
と言うつもりはありません。
しかしながら、現状では自ら範を示されている様子が伺えない、様子が見えない、
というのが本音です。
もちろん報道の偏り等はあるのでしょうが、
それにしても、です。
未曾有の事態にあたっては、
国のリーダーも民間企業のリーダーも、
家庭の長も変わりません。
誰かに行動の変容を迫るのであれば、
それを指示する立場の人はそれ以上に
行動を変容しなければ、
誰もついていかないのではないでしょうか?
そんなことをふと考えた夜でございます。
おにぎり紳士🍙