文字のみで商標出願、それともロゴで商標出願??

商品名やサービス名が決定し、デザイナーさんにロゴデザインの制作も依頼して、お気に入りにロゴが出来上がりました。

さて、実際に商品の販売を開始する前に商標登録をしようとしたところ、

「商品名の文字だけを出願すればいいの?」それとも、

「デザインしたロゴイメージを出願すればいいの?」と、

迷われたことはないでしょうか?

その商品若しくはサービスが貴社にとって重要なものであれば、文字でもロゴでも二重三重に保護を重ね万全な権利取得を検討した方がよいですが、出願する件数が増えれば増えるほど商標権取得・維持のためのコストがかかってしまうため、そこまで予算をかけられないケースがほとんどです。

では、どのように考えればよいでしょうか?

それは、作成したロゴのデザインによって以下のように考えることができます。

1.商品名やサービス名をデザイン化した、文字ロゴの場合

この場合には、デザインされている程度にもよりますが、商品名やサービス名の文字のみを登録しておくことで十分に保護可能と考えます(標準文字として出願)。

弊所でも、HP(https://one-mile.net/)や、名刺などでは「One Mile」の書体を少し特徴的な書体で使用していますが商標登録は「One Mile」(第6051772号)と「OneMile商標知的財産事務所」(第6071634号)の文字のみでしかしていません。

文字のみで出願したとしても、通常多少のレタリングを施して使用するのが一般的です。このような場合にすべて登録するのは大変です。

そのため、文字のみで出願すれば、一般的に施されるであろうデザイン文字での使用の範囲は、登録商標と実質的同一の範囲の使用として認められます(デザインの程度にもよりますが)。

したがって、下手にデザインされた文字ロゴで出願し、登録の範囲をそのデザインに限定してしまうよりも、文字のみ(標準文字)で出願をしておいた方が、権利化後使い勝手のいい権利となると考えます。

もちろん、文字のみで権利を取得しておけば、その文字を含むロゴを使用する第三者の使用を排除することも可能です。

2.文字とは関係ないロゴマークの場合

こちらは、商品名やサービス名とは別物ですので、別途商標登録を検討した方がよいです。

ただし、ロゴマークの類似の範囲(似ていると判断される範囲)は比較的狭く判断されますので、“今後もロゴマークを安心して継続的に使用するため”という目的において権利化を検討されることをお勧めします(ライセンスビジネスをされる場合などには、ロゴマークの権利取得も必要です)。

弊所もロゴマークを使用していますが、このロゴマークは「One Mile」の文字とは関係がないため、別途商標登録をしています。

なお、このロゴマークのモチーフは「One」の頭文字「O」と「Mile」の組み合わせで、人の笑顔に見える形状にデザインしています♪

このマークはアルファベット「O」と「Mile」の組み合わせと認識できてしまうため「O Mile」の文字と同一・類似の商標があると拒絶されてしまう可能性がります。

したがって、出願前には「O Mile」と同一・類似の商標が先に登録されていないかの調査が必要となります。

このように、ブランド名等をもじって文字の要素をマークに残すと、予期せぬ類似商標が発見されることがありますのでその点は、ロゴマーク作成時に注意が必要となります。

文字のみの出願で十分か、ロゴマークについても出願した方がよいか、またロゴマークについても権利を取得することができるか等など、心配なことがあればお気軽にOne Mileへご相談ください!

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