No.084 アフリカ渡航の第一歩 ~黄熱病予防接種の重要性~
アフリカ渡航を考える時、まず準備しておくべき重要事項の一つが黄熱病予防接種です。「明日、ケニアに行こう!」という偶発的な旅は、実は簡単にはいきません。その理由は、通称"イエローカード"と呼ばれる黄熱病予防接種証明書が必要だからです。
イエローカードの実体験
私自身、このイエローカードで苦い経験をしています。というよりも自分が悪いのですが、入国審査で、保管状態の悪いカードを提示したところ、「これはなんだ?」と激しく叱責されました。次回からは入国を許可しないとまで警告され、自分の不注意を深く反省することになりました。イエローカードは単なる証明書ではなく、入国のための重要な公文書。丁寧な保管が必須です。
そもそも黄熱病とは?
黄熱病は蚊が媒介する全身性の感染症で、以下の症状が特徴です:
- 発熱
- 頭痛
- 筋肉痛
- 嘔吐
感染から3~6日で発症し、重症化すると黄疸や出血などの深刻な症状が現れます。
歴史的背景
旧1000円札紙幣の野口英世博士は、この病との闘いに人生を捧げた医学者でした。1927年、西アフリカのガーナ(当時の黄金海岸)で研究に従事し、1928年5月、51歳で黄熱病に罹り、その生涯を閉じました。その志は、現代の予防医学に大きな影響を与えています。
アフリカでイエローカード必須の国々
[前回リストした29カ国を記載]
1. アンゴラ
2. ウガンダ
3. エチオピア
4. カメルーン
5. ガーナ
6. ガボン
7. ガンビア
8. ギニア
9. ギニアビサウ
10. ケニア
11. コンゴ共和国
12. コンゴ民主共和国
13. コートジボワール
14. シエラレオネ
15. スーダン
16. セネガル
17. 赤道ギニア
18. 中央アフリカ
19. チャド
20. トーゴ
21. ナイジェリア
22. ニジェール
23. ブルキナファソ
24. ブルンジ
25. ベナン
26. マリ
27. 南スーダン
28. リベリア
29. モーリタニア
必須ではないものの・・・
乗り継ぎのため、黄熱に感染する危険のある国の空港に12時間以上滞在した渡航者も黄熱予防接種証明書が要求されています。
というような国があり、日本からドバイやドーハなどの中東経由で行けば問題ありませんが、エチオピアのトランジットで12時間以上滞在する場合は注意が必要です。そもそもエチオピア入国の際にイエローカードが必要になってきます。
入国時のチェックポイント
1. 日本出国時
- 到着地がリスト国の場合、チェックイン時に提示必要
2. 現地入国時
- 厳格な審査あり
- カードの状態も重要
予防接種に関する重要事項
- 必ず事前予約が必要(生ワクチンのため)
- 接種から有効になるまで10日必要
- 接種は平日のみ実施
詳細はこちらから
渡航のヒント:予防接種なしで行ける選択肢
初めてのアフリカ渡航を考えている方には、ボツワナをおすすめします:ボツワナのことは改めて書きます!
- ビザ不要
- 黄熱予防接種証明不要
- チョベ国立公園での野生動物観察
- ヴィクトリアフォールズへのアクセスも可能(ザンビアは黄熱病は日本から行く際は必須ではないものの、ビザが必要です)
ただし、アフリカの旅を本格的に考えるなら、まずは黄熱病の予防接種を受けることを強くお勧めします。一度接種しておけば生涯有効ですので行動の自由度が格段に上がります。また、カードの保管にも十分注意を払うことで、スムーズな渡航が可能になります。
アフリカへの扉を開くための第一歩。それが、このイエローカードの取得です!
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