【コロナで脱資本主義】エピソード3 なぜ、彼はパンと帽子の交換を拒否したのか?(1)
← プロローグへ
エピソード3
なぜ、彼はパンと帽子の交換を拒否したのか?(1)
さて、こうしてマルクんの言うところの「分数の計算」を学ぶことになったボクとエリカだが、二回目の講義で、完膚なきまでにボクのやる気をそぐかのようにマルクんが発したフレーズを、ボクは永遠に忘れることはないだろう。
「さて、エリカさん、多喜二くん。胸やけがするかもしれませんが、五秒間だけ我慢して、このフレーズを見てください」
そう言って、マルクんはその「胸やけのする」フレーズを黒板に書い