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大きな夢をもって、努力のいらない小さな一歩を踏みだす

「もし何らかのヒントが得られましたら、ぜひ努力のいらない小さな一歩を踏みだしてみてください。予想以上の毎日が始まります」

これは、神田昌典さんの言葉です。

約2万人におよぶ経営者が集まる会を主催し、手がけた書籍は累計400万部の天才マーケターのあの神田さんです。

そんな言葉の扱いにかけては神レベルの彼が、何度も言う言葉です。

特に太字にした部分が気になるところ。「ぜひ努力のいらない小さな一歩を」ってとこです。

ちょっと意外に思いませんでしたか?

だって、彼は「でっかい夢を描け」ってことを本にしているような方です。

起業するなら、「最低でも売上を100億円にするプランから考えましょう」なんて平然とおっしゃる方なのです。

大きく考えることと、努力のいらない小さな一歩。
この2つ、どうつながってくるんでしょうか?


<歌いながらでもドライブを楽しめる理由>

答えとしては非常にシンプル。

大きな夢を実現した世界で、当然のようにしている行動を自動化する必要があるからです。

どういうことか?

車の運転で考えてみてください。

ひとつひとつは単純な動きの複雑な組み合わせを、あまり意識せず、“自然に”行えるようになって、はじめて音楽を聴いたり、友人と会話したりしながら運転ができるようになったのではないでしょうか?

つまり、「ドライブを楽しむ」という複雑なことを実現するには、運転に必要なひとつひとつの動きを全部、同時に、流れるようにできていなきゃいけないのです。

どんなに大きな理想像も考え方はこれと同じ!
と神田さんはおっしゃりたいのだと思います。

<偉業は習慣でできている>

たとえば、神田さんのような日本一のマーケターになる!
と夢を持ったとしましょう。

それが叶っているとき、どんなことが朝飯前にできていないといけないでしょうか?

想像でしかありませんが、
毎日何万字も書いたり、
洋書も含め何冊も本を読んだり、
人の心を動かす動画投稿を毎日していたり、
何十個もクリエイティブなアイデアを生み出したり…
でしょうか。

ひええと思うかもしれませんが、たぶん神田さんにとってはこんなの苦でもなんでもないでしょう(※想像です)。

僕らが歯を磨いたり、日記をつけたりするように、神田さんはそういう習慣を持っているのです。

では、どうやってその高レベルな朝飯前の習慣を身につけるか?

それが、努力のいらない小さな一歩を重ねること、なのです。

<無意味に思えるくらい小さな一歩の大きな力>

習慣化に関しては、さまざまな学問分野で研究が進んでいるらしく、ある程度のセオリーが出ています。

その一つが、無意味に思えるくらい(10秒でやれるくらいのサイズ)小さなサイズで始めよ、ということです。

たとえば、毎月5冊の本を読めるようになりたいなら、本を机の上に1冊置いておき、机に向かうときは「1行だけ読む」を習慣にすることです。

そうすると、本を1行だけ読んでその先を全く読まないというのは逆に難しかったりします。作業興奮と呼ばれる心理です。

気づけば、1日1ページくらいはすぐ読む癖がつくようになるでしょう。

でも焦らず、相変わらず「1行だけ読めたらそれでよし、気が向いたらもう少し読む」を続けます。

月日が流れ、気づけば1年のうち200日くらいは読書をしている(本を開いて1行以上は読んでいる)日になっている。

そうなると、「自分は本を全然読まないやつだ」という自己認識が、「ほぼ毎日本を読んでいる人だ」に変わっています。

この状態なら、「毎日5分は読む」とか「読むときは、一瞬だけでも速く読むことを意識する」とか、少しだけレベルを上げても続けられるはずです。

<習慣は一生もの>

ここまでの話で察しがつく通り、「毎日10冊読む」とか「一瞬でアイデアが100個浮かぶ」とか、そういうレベルの朝飯前は5年や10年という時間をかけて作られます。

それは、木を植えるのと似ています。

どこかから1本だけ大きな木を持ってきて、掘った穴に押し込んで土を被せると、ちょっと風が吹くだけで倒れます。

でも、ある程度の数のタネを植え、毎日水をやり、肥料をやり、雑草を抜き、日に当てれば、時間をかけてしっかりと根を張り、台風にも負けない木に育ちます。

時間はかかりますが、逆に言えばそれだけです。無理して徹夜するとか、そんなことは必要ない。

10秒でできることから始め、一生続けるつもりで、焦らずゆっくり育てていく。これが習慣化の極意です。

注意深く、一生をかけて育てていきたい習慣を選べば、やがてあっさりと自分にとっての偉業を成し遂げてしまえるほどに育っていくでしょう。

<タネを撒かなければ、雑草が生い茂る>

最後に。

習慣化が苦手と言う人もたくさん習慣を身につけています。

歯を磨く、風呂に入る、服を着る、靴を履く、ベッドでショート動画を見る、つい食べすぎる、気持ちを伝えない、運動しない、愚痴を言う、噂話をする、などなど。

人間の脳は省エネを好むので、生活の中のほとんどの動作は無意識で、昨日と同じようなものを選択するからです。

なので、放っておいても、今身についている習慣は一生をかけて大きく育っていく(or簡単にはやめられなくなるほど根を張る)はずです。

ラッキーと感じましたか?
ゾワっと恐怖を感じましたか?

いずれにせよ、今日から新たな習慣のタネを撒くことは可能です。

大きな夢をもって、努力のいらない小さな一歩を踏みだしてみてください。

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