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コラム

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嘘をつく人: 6

嘘をつく人: 6

「それを言いたかったんですか」

 わたしは完全に他人行儀でした。もうお友だちとは思っていなかったし、関わることも嫌でした。また「(自殺を止めないなら、お金を返せと言うなら)君は犯罪者だ」と言われることも含めて。どうしてこの人は相手を責めたて、それでいてまだ友だちでいたい、いてほしいと思うのか? 不思議で仕方ありませんでした。

「君が親を呼んだから自殺に失敗したんだ。僕は本気だったんだよ。次は確

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嘘をつく人:  5

嘘をつく人: 5

 そのあとはあっさりしていました。彼の地元の川で(土地勘のないところなので詳細はわかりません)ある意味で無事に彼はご両親に保護され、おそらくは彼らの帰宅後、お父様からお詫びの電話が入りました。すみませんでした、という言葉の後。

「あいつには人を殺す勇気も自殺する度胸もありませんから」

 そう仰いました。みんなわかっていたんです。それでも死ぬ死ぬと騒いで人の気を引いて、あわよくばお金の無心をして

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嘘をつく人: 4

嘘をつく人: 4

 彼の実家はあるお店を営んでいたので、電話番号はすぐにわかりました。しかし、内容が内容で深夜2時半過ぎ。電話をすることを躊躇してしまいます。そんなことでしばらく考えていると、また彼から電話が来ました。

「…今、川にいるんだ。ここに飛び込んで死ぬことにしたよ…」

 なんだかうっとりするような、はっきり言ってかなり芝居がかった口調でそう言いました。例えが悪いかもしれませんが、アニメや漫画のファンの

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嘘をつく人: 3

嘘をつく人: 3

 とにかく困ったのです。真夜中に電話してきてこれから死のうとしてる、でも止めろ(口では止めるなと言っている)。本当は死ぬ度胸もないのに人の注意を引くためのくだらない虚言。

「あなたが死ぬのを聞き届けます(電話だから)」

「君は、君はひどい人だ!」

「だってわたしはそこに行くことができません。こんな夜遅く電車もありません。そしてあなたは止めるな、と言っている。そこまで決意しているんです。わたし

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嘘をつく人: 2

嘘をつく人: 2

 しまった電話出てしまった…。

 と後悔するも彼は電話の向こうでヘラヘラとした感じで笑い続けます。遠くに車の音がしていました。

(こんな夜遅くに外にいるの?)

 そう思っていたら。

「僕はもう終わりなんだ。もうダメなんだよ」

 笑いを含んだ声で彼はそう言いました。また車の通る音が聴こえます。なんとなくピンときました。これまでに散々気が触れたような態度を取って同情を請い、厳しく諭されれば今

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嘘をつく人: 1

嘘をつく人: 1

 26歳くらいの時のことです。食事やお酒の席ですぐに友人たちからお金を借りる知人(男性)がいました。さいしょのうちはお酒の席での食事代をきちんと払ったり、みんなと普通に雑談するような人でした。しかし慣れてくると、みんなに断りなく自分の友人たちを仲間内の集まりに呼び、本人の分も含めた外部からの友人たちの食事代を、そのまま同席した人たちにツケてしまうというウルトラC技までやってのけました(わたしもやら

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プラネタリウム

プラネタリウム

 子供の頃に母とプラネタリウムに行ったことがあります。ゆったりとナレーションを聞きながら満点の星空を眺めたのです。

 館内が夜のイメージになり、冬の大三角の解説が流れはじめると同時に隣の席から母の寝息が聞こえてきました。横になったような状態で周囲が暗くなると眠くなってしまうのはわからなくもないですが、これからという時に寝なくても。

 暗くなると寝てしまうなんてあなたは鳥か。

 ともあれ、わた

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