ハイギョー
目覚ましが鳴る。
3回目。
最後のやつだ。
コレで起きなきゃ寝坊だ。
気力を振り絞って おりゃあ!
の、つもりが、
ぼけーっ と してる。
おりゃあ!の動きは出来たから
身体は起きた。
PCの前に座れた。
起動できた。
パス入れて、
デスクトップが表示された。
さあ、今日も1日頑張…
え、あれ、ナニ、これ?
体が動かない。
なんというか、
魂と身体が分離したような…
リンクがとれてないような…
動けぇ!動け!
とも思えない。
外から見てるとぼーっとしてるようだけど
内側では壮絶な戦いが!
ってものなく、
なにこれー?ってずっと思ってる。
便宜上、「ずっと」と言ったが
時計が動いてるのが見えるから
そう言っただけで
感覚的には全部が止まって
時計だけ動いている状態。
定時を過ぎる。
「あ、駄目だわ。コレ…マジなヤツか…」
思い当たる節は
そりゃ、まぁ、沢山。
アレルギーのように
許容値を超えてしまったのか。
医学の力を借りられないかと
スマホでグーグルマップ。
精神科医を検索。
評判の良いところが
自転車で30分くらいの場所にある。
運動が こうかてきだ!
の記事を最近見たぞと思い
効果が出ることを祈りつつケッタゴー!
住宅街に似つかわしくないほど大きな公園。
全く手入れがされていないのか茂った雑草。
小学校低学年の男子二人がキャッチボールしてる。
マスクして。離れてんのに。
ディストピア。
その近くに病院…てか、民家。
看板は出てるから やってはいるんだろうど…
診察時間じゃないし、
ちょっとブラブラしてから
また来ようかな、ま、
気分が晴れたら来なくていいか。
どの目が出ても「死」のすごろくをやってるような思考になったので、救いを求める気持ちでバックアンドピンポン。
インターホンから返答はなく
玄関がガチャリと開いた。
病院の名称は「女性の名前 医院」だったから
女性が出てくるかとおもいきや
タンクトップの男性が出迎えてくれた。
ああー もう 歳 なんでねぇ
3月末で 廃業 したんだよぅ
顔では
ああーそうですか!
お疲れさまでした!
よく調べないで来て
すいません!
みたいな顔ができた。
すんごいダメージが私を襲う。
私はもう救われないのだ。
そんな思いを抱いた夕方。
気がつけば家で23時を迎えようとしている。
もう、明日が来る。
怖い。