ブックデザイン展良かった日記
東京での大雪が危惧されていた今日、印刷博物館の「世界のブックデザイン」に行ってきた。
なんでまた雪の日に、とも思ったが、2週間ほど前に来場予約したので仕方ない。滅多に降雪しない東京で雪の降る中自らの足で博物館に赴くのもなかなか面白いかもしれないと思って向かった。
ちなみに昼飯はセブンイレブンのキムチチゲうどんをイートインスペースで啜った。無風流。あまり訪れない土地なので美味しいラーメン屋など探そうと思ったが、寒すぎて歩く気力を失いつつあった私の目に赤、白、橙、緑の見慣れた色は恐ろしく鮮やかだった。
さて、私は印刷技術などに関して門外漢である。そのため何も専門的な感想は抱かないが、ただ感覚で「良い!」と思ったものについて記録しておこうと思う。
以下、国ごとの特に印象に残った作品。
【スイス】
「ロッカーご利用されますか?」という入口での言葉に対して、咄嗟に「大丈夫です」と言ったものの、リュックと上着が邪魔だなあと思いながら見始めた最初のゾーン。結局気になったため途中でロッカーを借りた。100円玉を持ち合わせておらず、かつ両替を頼む勇気もなく、鍵を閉めないままロッカーにリュックと上着を押し込んだ。という状況だったからかスイスの選出作品に関してそこまで多くの記憶が残っていない。(ごめんなさい)
・大きくて重たい本が多かった
・NIKEのデザインブック、色使いがNIKE〜!って感じだった
【ドイツ】
・アポロが月面に着いた時の本。月面に行くまでの様子は眩しい白い紙に白黒写真で、月面の様子は黒い紙に銀黒写真。白を銀色で表すのが格好良い。
・小口が天、前小口、地の順番に青から赤へとグラデーションになっていて、赤い地の中から鮮やかな青の栞が顔を出している本。綺麗だった。
・ロシアと中国の本。両国のページ数がぴったり360ページずつでワオ!となった。裏表紙の習近平らしきシルエットが面白い。
【オランダ】
・全体的に講評の文章が柔らかくウィットに富んでいて面白かった。
・『more than human』という本(たしか)。基本の色は白と黒で構成されているのに、フォントの種類が多かったり、同じ白い紙でも様々な材質が使われていたりして、そういう意味でカラフルだった。あと講評の「バターのように柔らかい」という言葉が好き。本当に最初のめくり心地がバターみたいだった。
・「上質なオレオビスケット」と講評されていた本。表紙が焦茶色、大体のページは黒色、中央ページの何枚かは白色で本当に横から見るとオレオ!
・ここで気づいたが、全ページが袋とじみたいに紙を折り返してできている本は閉じた時のふんわり感がたまらなく良くて好きだった。空気を豊かに含んでくれる。
【日本】
・言語がわかるので本のデザインだけでなく内容もかなり気になった。
・知人から聞いてはいたが、赤い和紙で包まれた綴じられていない詩が木箱に入っている作品は素敵だった。多和田葉子の詩集、『まだ未来』。
・段ボール表紙の写真集。表紙のデザインもさることながら、一枚一枚の写真に付けられた題名が面白い。かなり没頭して読んでしまった。
・着せ替え料理本。お弁当に入れる3品のレシピをパラパラと着せ替えることで幾通りもの組み合わせにできるというアイデアが面白い。自分も欲しいと思った。
・なんかいろいろ互い違いになっている本。天地を見比べては、なんでこんな作りなの!?となった。文字が幾重にもなった表紙のデザインも、この作品の一貫したテーマが感じられるような気がして格好良かった。
【中国】
・2点ほど、天がモコモコしている作品があって可愛かった。ピチッ切り揃えられた直線の紙の断面じゃなくて、モコモコ。
・箱に入った綴じられていない写真集。上に挙げた日本の多和田葉子の詩集と同じような形態で、アジア、とりわけ日本や中国特有の美意識なのかなと感じた。
・漢字の説明みたいな本。面白いつくりだった。色使いも黒が基調で格好良い。
・鳳?みたいなのがテーマな本。真っ白な中に、時折上品に控えめに朱色が散りばめられている。こんな配色見たことあるなと思ったらバボラのテニスラケットだった。
こんな日記で後日読み返してちゃんと記憶を呼び起こせるか心配。ひとまず面白かった。
足が冷えるので湯船を張った。
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