「普通」って何なんだ?
「目玉焼きには、普通醤油かけへん?」
なにもかけずに食べようとした私に
友人がかけた言葉です。
そうなん!?
って感じで返事をしましたが、
「私は、塩コショウ派やねんけどなー…」
と頭の中で思っていました。
また、保育園で
給食を作る仕事をしていたとある日。
この日のメニューは、麻婆豆腐でした。
何の迷いもなく、人参をみじん切りにしました。
「なんでみじん切りにしたん?普通千切りじゃない?」
んー、千切りが普通なのだろうか?
店でよく見る麻婆豆腐の具材は、
みじん切りな気がする…。
よく耳にする「普通」という言葉。
普通って何??と引っかかることが多い私。
当たり前だと思っていることを押し付けないで!
と思うこともあれば、
私って普通からズレているのかな?なんて
思うこともあります。
私の中で普通には2種類あると思っています。
①世間一般から見た「普通」
②自分軸で考える「普通」
①世間一般から見た「普通」
大多数の人が「そうだ!」と
言えるものが「普通」。
世間一般から見て、珍しくないものや
特別ではないもののことを指すために使う
「普通」という言葉は、
何となく理解できているかなと思います。
②自分軸で考える「普通」
人の価値観の中で作られていく感覚的な「普通」。
その人の中では、
「おかしくない、当たり前だ!」と
思っているもののことを指す「普通」という言葉。
これには、いまいちピンとこない私。
「普通は○○やん!」と
自分のものさしで測ったことを
普通という言葉で正当化する発言に
どうしてもモヤモヤしてしまいます。
結局のところ、一人ひとりの中にある
「普通」という感覚は違っていると思います。
だから、私は「普通」という言葉を
他人に対してあまり使わないようにしています。
「当たり前」という言葉も同様です。
ポロっと出てしまうことはあるけれど…(笑)
使ってしまうときは、
①の意味でしか使っていません。
自分の意見がすべてではないし、
正しいとは限らない。
それを軽々しく「普通」という言葉で
発してしまうことが怖い。
何よりも、自分の決めたボーダーラインを基準に
他人の「普通」という概念を否定してしまうのは
良くないと思っています。
私は、ついこの間まで
大学を卒業して、社会に出て、
電車に毎日揺られて、
必死に何年も働いて…というのが
自分の中では普通だと思っていました。
でも、仕事を辞めてしまって「普通」から
外れてしまったなと思っていたんです。
そして、社会人ではなく新たな道を歩みだす。
これまた、「普通」じゃないことをしているなと。
しかし、ある友人から言われた言葉で
考え方が変わりました。
「好きなことをするのって普通やん!」
ああ、そうか…って何となく思ったんです。
自分の中で決めた「普通」の基準に
縛られていたなーと。
社会人として働くという「普通」から、
好きなことをするという「普通」に変わっただけ。
そこから、
私は自分が「普通」から外れたのではなく、
別の「普通」になったと考えることが
できるようになりました。
無理に世間一般や他人の「普通」と呼ばれる
基準に乗る必要はない。
「普通」にも様々な種類がある。
これからも、
多くの人と出会う機会があると思いますが、
他人の「普通」という発言に
モヤっとしそうなときは、
軽く流しつつ、
こんな世界観もあるんだと考えてみたり。
別の世界を覗いてみるのも
面白いかなと思っています。
固定観念にとらわれず、
人に押し付けない「普通」
自分が楽に生きる「普通」
日々変わっていく「普通」
他人が考える「普通」。
いろんな「普通」への想像力を持っていることが
大切かなと思います。