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『メダロット』の男と女は、ティンペットとパーツでどんな拡張可能性があるのか

 男女をわかりやすく二分することとエンタメと。

 昨日は、前置きだけで終えてしまったので、続きとしてアニメ『メダロット』を観るなかで、ふと感じたことを書いておく。

 メダロットとは、メダルによって機動する人型機械、つまりメダルロボットの略称である。その機体はメダルを中核とし、骨子となるティンペットと外殻となるパーツから構成されている。

wikipediaより

 『メダロット』は、メダルを装着したロボット同士を戦わせる「ロボトル」を軸に、物語が展開していくゲーム。第一作は1997年にゲームボーイ(任天堂)から発売し、爆発的な人気を誇った(のちに、シリーズとして30作品以上まで続くことに)。

 小学生だったぼくも魅了されたうちの一人で、ロボトルを通じて手に入れた新たなパーツを、プラモデルのように組み替え可能(組み合わせは無限大!)なシステムに没頭した。

 元々ゲームと出たものが、漫画として展開するケースはいくつもあるけど、メダロットもそれに違わず、ボンボンで発売ともに同時連載しており、そのメディア戦略に翻弄されもした。で、ゲームボーイソフト『メダロット2』が発売になった2000年からは、アニメ展開もしていた。

 が、ぼくはアニメを観ることはなく、メダロット人気がゆっくり衰退していくことも知らないまま、大人になっていた。で、不思議とYouTubeかなにかにメダロットのサムネが上がって、急に思い出すようにアニメを観始めたのだった。

 ゲームを知ってるので懐かしさはあれど、基本的に驚くことはなかったけど、メダロットの核でもあるメダルが(人工知能としての)性格を担う、という設定はアニメだからこそ表現できたのだなぁと思ったり。

 さて、本題である。メダロットは、プラモデルように分解できる。

基本フレームであるティンペットに4種のパーツ、頭胸部パーツ左腕パーツ右腕パーツ脚部パーツを装着、最後に人工知能の役割を果たすメダルを装填する事により、人間と同等以上の知能と行動力を有した、全長約1m程の人型ロボットが完成するのである。

wikipediaより

 この基本フレームである「ティンペット」は女性型と男性型の二つに分かれるのだ。そして、女型でしか付け替えできないパーツがあり、逆に、男性型でしか装着できないパーツが明確に分けられていた。が、女性型ティンペットのほうが展開できるパーツも断然少なく、どこぞの国の議員のジェンダーバランスみたくなっていた事実はある(やたらバランスを取り過ぎようとする姿勢はときに違和感がもあるが……)。

 やや極端な言い方をすれば、男性型に優位性があり、凝り固まったジェンダーの固定観念をもとにパーツの振り分けがされていた点もあったように思う。

 で、LGBTQ +だとかの分類とかはさておき(分類しすぎることで、属性に頼りすぎることで、またややこしくなっている問題も多いように感じるので)、今、新たにメダロット作品が展開するのであれば、このティンペットの性の扱い方は一体どうなるのだろうか。

 男性であっても女性の服も着るし、メイクもする。女性における、その逆もしかり。男か女か、の二択ではない、その間ともいえるし、オルタナティブを謳いやすくなった時代である。

 パーツが服のように付け替えできるものであるならば、女型と男型のどちらのティンペットでも装着できる、ユニセックスな"パーツのみ"になるのか(実際に、作品展開する中で「ニュートラルパーツ」が出てきた)。はたまた、ティンペットそのものが中性型が出てくるのか。

 正直なところ、そんなことまで気にしてゲームつくってられるかい! とツッコミを入れる人のほうが多いんじゃないかと思う。けど、"そんなことは"が大事な人もいるし、そんなことが気になる人もだいぶ増えたはず(というより、その違和感を声に出しやすくなってきた、が正しいのかも)。

 人気ゲームだからこそ、そのへんまで考えてよ!と期待されるのか、揚げ足を取られるのかはあるじゃないだろうか。だれも求めてない考察になっちゃったけど、ぼくはそういうことがなぜか気になるタイプのようだ。

 こういうことを普段から考えているからかもしれないし、

 だから、仮面ライダーにおけるそれを考えてみたのかもしれない。まあ、考えるのはタダだし、楽しいし、それで新たな気づきや疑問が生まれたりするから、まったく損はしないからいいのだけど。

 以上、昨日の続きでした。

p.s. 『メダロット』は、子どもたちが自分たちのお小遣いでメダロットを買って、戦わせる世界線である。それで、ふと疑問が浮かんだ。人工知能搭載してるロボットを(おそらく5000~10000円くらいの)安価で買えるくらい、テクノロジーが発達するには後何年くらい時間が必要なのだろう? 自由研究学会の新たなテーマが見つかった気がした。

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