親父の枕元に立った話【軽く怖い話②】
「お前、昨夜帰ってきて寝室に来なかったか?」
子供の頃、自家中毒だか急性胃腸炎だかで脱水症状を起こして3日間ほど入院した。全然大したことなくて下痢嘔吐が収まって経口飲食ができるようになるまで点滴で調整するような入院だったと思う。
親父は典型的なサラリーマンだったが早くに父親を亡くしているからか、今思い返せば良い父親像を模索していたのかもしれない。優しい時と冷たい時の差が激しく不器用だった。
お袋に車で運ばれて数日の入院と予め聞かされていただろうに、2日目の朝に親父が前日