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現在、執筆中の小説です。随時更新。
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花村(執筆中)

序 わたしの一族が、いつごろから”あの家”に仕えるようになったのか、知らない。なんでも、…

おまるたろう
7か月前
16

ほらあな

冬日和で、いつもは汚れた大気に隠れている星空が姿を現していた。ビルが隙間なく並んでいて、…

148

花村

1 今日、ぼくは、こころをなくしました。もうぼくのなかには「ヨクボー」しかのこっていませ…

おまるたろう
11か月前
19

こすもす

かつて私は、あの雄大な荒川を眺めながら毎日、走っていたのだ。痩身長躯の男。アディダスの上…

24

リトル・ブレイン・ヒューマン

17歳の夏の思い出である。家出をして初めて東京に来た。 * 降り立った駅は中野である。始め…

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リトル・ブレイン・ヒューマン #2

時折、不思議な夢を見ることがある。といっても、夢は大体不思議なわけだが、何が不思議なのか…

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リトル・ブレイン・ヒューマン #3

Mから電話が掛かってきたのは正午頃だった。 電話越しの彼女の声は、カラリとあかるい調子で、さも暇なので誘っているという感じだった。俺はとくに何の考えも無く、誘いに乗ったのである。 中野駅の南口の改札でMは待っていた。会うや否や、Mは足早に線路沿いの道を歩き出した。「どこに行こうか?」と尋ねても、Mはぼんやりとした返事をするのみだった。 その時、ハッとしたのだった。この時点でMがどこかに連れて行こうとしているのは悟性で勘付いた。でもどこに連れて行く心算なのか聞いてみても、Mは

リトル・ブレイン・ヒューマン #4

マンションをうっぱらった。ソッコーで売れたので嬉しい限りだ。新生活はどうしようか思案中で…

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東京こわい

同僚に、競馬狂のおとこ(Sと呼ぶ)がいる。 もうずいぶん前に、Sに半ば強引にひきつれられて…

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