最終回の牛丼
ドラマは時々しか見ないが、今期は「エルピス-希望、あるいは災い」を見ていた。最近はスマホのアプリで見るのが多い。
心に残ったシーンがある。長澤まさみさんと眞栄田郷敦くんが二人で牛丼をほおばる。大きな仕事をやり終え、息を吹き返すかのように、新しい命を取り入れるかのように大盛りの牛丼を食べ始める。大きく口をあいて、かき込む。夢中で食べる。途中で紅生姜を入れ、さらにかき込む。
美味しくてたまらない。美味しくて嬉しい。もっと、もっと無心で食べたい。このシーンは、平和でこれからの出演者たちにエネルギーを与えるかのようなシーンだと思った。
食事の風景は、人の性格が出ると思う。テレビ、スマホを見ながら食べる人も多いと思うが、何となく無表情だろう。空腹で食事を待ち、夢中で食べる。途中で幸せな表情を見せる。見ている人も、同じものを食べたくなったりする。
食べるというのは幸せなことだ。
母が私に「美味しそうにご飯を食べるね」と、食べることについては褒めてくれた。好きなように、食べたい分だけ食べる。充実した気分になる。
ドラマのセリフにもあった「うまくいく気がする」と感じるのだ。あの牛丼のシーンはドラマのひとコマだが、私は清々しいものを感じた。