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16.各小動物園
和歌山公園動物園(和歌山市)
和歌山公園は、明治34年(1901)に公園として公開され、大正4年に和歌山城旧南の丸に少数の動物により動物園として開設された。(※1)
「お馴染みの公園の熊クン 近く身売りされます」(※2)
商家に身売りということで、どこかの動物園などに売されると思われるが、この時期にそれはないと思われる。福岡市動物園でも紹介しましたが、ホッキョクグマが同じように、漢方薬として商家に売られていきました。同様なことが行われたと考えられる。証拠には不十分ですが、動物園側では、かつて大きなクマの毛皮が倉庫に納められていたそうである。具体的な方法について詳しい情報はありません。
商家に渡す時に、クマを処分したと考える方が妥当と思うが、証拠がないため不明である。
豊橋動物園(現・豊橋総合動植物公園)
明治33年3月、安藤政次郎氏が個人で始めた動物園がスタートである。約31年間続け、病死とともに、昭和5年12月に市へ寄付をした。昭和9年には移転をし、敷地面積も規模も大きくなっていった。(※3)
東海日日新聞・昭和45年(1970)に連載されていた「豊橋動物園由来記」に「猟友会に頼んで命令に従い全部射殺」のみ、証言者の記載もなく、具体的な動物の種類もない。動物に関しても、昭和11年にライオンとヒョウもしくはトラが飼育されていた。それ以後に関しては何も情報はない。処分に関しては、証拠があまりになかったのでわからない。(※4)
小諸市動物園(長野県小諸市)
大正15年(1926)、小諸懐古園に動物園が開園した。鹿の雄雌2頭、猿14頭、孔雀1羽、ガチョウ1羽、10種類の鳥類という小さな動物園であった。(※5)
戦時中は、アカゲザル7、8匹、珍鳥類、鹿が飼育され、猛獣類がいませんでしたので、処分はなかった。(※6)
小規模な動物園は他にもあるのですが、猛獣類が飼われていた形跡がないので、猛獣処分はなかったと判断いたしました。
※1 和歌山市(編・発行)『〈開園〉和歌山公園動物園』(1979年)「和歌山公園動物園のあらまし」3頁 参考
※2 和歌山新聞・昭和18年11月5日付 見出
※3 東海日日新聞 昭和45年8月28日「豊橋動物園由来記」(1)参照
東海日日新聞 昭和45年9月3日「豊橋動物園由来記」(5)参照
※4 東海日日新聞 昭和45年9月4日「豊橋動物園由来記」(6)参照
※5 小諸市誌 近・現代篇 平成15年7月1日 小諸市誌編纂委員会 610頁 参考
※6 「広報こもろ」平成21年(2009)7月号と8月号「こもろ動物園物語」参考