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星降れど吾が恋昏くたちこめて夜ごと現る雷雲のごと

星降れど吾が恋昏くたちこめて夜ごと現る雷雲のごと

夜空を眺めていると、ふと流れ星が通り過ぎていきました。
きらり、きらり。
どうやら流星群のようです。

たまたま空を見上げていたら流星群に出くわすなんて、なんという偶然。
しかしそんな奇跡にも、私の心はよろこびません。

かえって私の心は澱みます。
思い出しているのは、あの人の顔。
星が降り注いでも、天地がひっくり返っても、手に入ることのないあの笑顔。

それでも私はあの人を忘れることはできません。
星が私に微笑んでいても、毎夜、毎夜。
あの人が頭から離れなくて。
その度に現れる心の雷雲は、空を覆い尽くします。

私がまた、純粋な心で星空を見上げる日は来るのでしょうか。
流れる星は、二度と私の心には降って来ないのでしょうか?

#今日の短歌

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