「親指はなぜ太いのか」は役に立つのか
親指はなぜ太いのか?そんなタイトルの本があって、読まない人の気が知れない。ぜったい知りたい。なぜ太いんだ。
読書の喜び
本を読んでいて、大なり小なり衝撃を受けることがある。
この本は「大」だ!!ショック!!!
最高の読書体験で、最高の本。さんきゅ!って感じ。
このショックは読書の醍醐味だ。
親指はなぜ太いのか
この本では、猿の指の造形は主食や食生活で決まると結論しており、さまざまな猿の食生活と指の形の関係性が並べられていた。理屈の通った推論だった。
当然、なぜ人類の親指が太いのか?は旧人類がなにを主食にしていたかで予測が立てられるという話になる。
骨。
動物の骨を主食にしていたと書いてあった。
骨髄をむしゃむしゃ、していたと、、、
直立二足歩行を選んだのも両手で石をつかって骨を砕くため、石をしっかり握るために親指が太いという結論だ。
なるほどー、、なんで身の回りに骨を食う習慣が、軟骨の唐揚げや、梅水晶ぐらいしかないのかは謎だが、とにかく初耳&斬新だったので驚いた!!
肉とか、果物とか、もっと美味しそうなものはデザートという感じだろうか・・・。
この本は2003年のものだ。
今もこの説が通っているかは知らないが、とにかくわたしはこの本を最高に楽しんだ。
ゲノム解析から、旧人類のDNAの旅を探る研究者もいれば、旧人類の食生活から指の構造を研究する人もいる。
アカデミシャンたちに最大限のリスペクトを送り、研究の結果を安くて安全な本を通して読んで知るという、非常に贅沢な体験をさせてもらっている。
ビバ!人類で、ビバ!本!だ。
本屋さんがつぶれないためにも、日本人はもっと本を読んでほしい。
最後は、「骨を食べる」で思い出す…
ナ・ホンジン監督の『哀しき獣』(2010年韓国映画)にて
骨を食べているキム・ユンソクの姿を、どうぞ。