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46冊目*幾千の夜、昨日の月 (角田 光代)
友と語り明かした林間学校、初めて足を踏み入れた異国の日暮れ、終電後恋人にひと目逢おうと飛ばすタクシー、消灯後の母の病室…夜は私に思い出させる。自分が何も持っていなくてひとりぼっちであることを
私の夜、角田氏の夜
いろんな夜に出会えました。
角田氏の描く夜は、闇の怖さを孕んでるふうだが、どうにも色彩豊かに感じるのはなぜだろう。
ユーモラスな言葉が、とにかく安心させてくれるのだ。私も幼い頃よりは、だいぶ減ったが時々「怖い!」とどこからともなく湧き出てくる恐怖心に打ち勝つべくして部屋中の電気をつけることが、ままある。
静寂がとにかく恐ろしいので、電車の音が聞こえればほっとため息が漏れるのだ。
在住している町の夜は早い。
カエルの鳴き声が聞こえる日はまだいいが、それがないと物音は、住人の寝息と寝具の擦れ、自分のたてる音しかないのだ。
静かな夜を私は愛せない。
多少なりとも人声や車の音が聞こえる方が安心できる。とはいえ、爆音で通られたら腹立たしいのだけど。
その反面、天体ショーは好きなので闇を求める。
流星群や惑星の姿を見たくて夜飛び出す。
寒い中、子どもと二人で見た流れ星について、互いに話し合う。その愛おしい時間も夜だ。何もないから眺めた景色と互いの存在を生き生きと思い出せる。
幸福感と恐怖心
相反する夜、今日はどんな夜が来るのか楽しだ。
できれば楽しい方がいいな。
今日は立秋。
夜が長くなりつつある日にお気に入りの飲み物と共に…。
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