15)「自分が変われば周りの景色も変わる。いい人戦略で幸せを掴むんだよ」
◆『いい人戦略』でいこう!3
クラスで話したこと
まだまだ未熟な私たちだから、いい人を目指して努力していく。
そんな話をしていたら、子どもから「嫌なことをした人にも、親切にするのですか?」という質問がありました。
これには少し困ってしまったのですが、他の子がさっと手を挙げて「オキシトシンは、相手にもでるから…」と助け船を出してくれました。毎日、いろいろな話をしていますが、子ども達なりに知識をつなげる努力をしているのでしょう。
「そうそう、オキシトシンは相手にも出るらしいよ。オキシトシンは幸せホルモンと言われているけれど、誰かに親切にすると脳にオキシトシンがドバッと出て幸せを感じるのだそうです。「ありがとう」なんて言われたら、とても幸せな気分になるよね。
このオキシトシンの働きは前から知っていたのですが、ある精神科医の先生が、オキシトシンは親切にされた方にも出ると言っていました。
例えば、私がA君に親切にする。そうしたら私はオキシトシンが出て幸せに感じる。その時、親切にされたA君にもオキシトシンが出て幸せ感がアップするんだって。これって凄い話だよね。親切にしたら、みんな幸せになっていくんだから。
悪口を言われたって私に訴えてきた子がいましたが、悪口を言っていないという相手の言葉を「信じる」と言いました。そうしたら、そこにいた3人がみんな笑顔になったんです。
信じるっていうのも、許すっていうのも相手に対する親切だよね。その一言で、みんなにオキシトシンが出て幸福感がアップしたのかもしれないね」
こんな話をして、悪口の一件は終わりとなりました。その直後の国語の授業で、サトコさんは目をキラキラさせてたくさん、たくさん発言をしたのでした。もちろん口角を上げて。
今まで、いつも不機嫌そうな顔をしていたサトコさんでしたが、女子特有の人間関係の悩みがベースにあったのかもしれません。
国語の授業の後の給食の準備では、係ではないのに率先して机ふきのバケツの準備をしていました。
いい人戦略が、彼女を大きく変えたのでしょう。
後でサトコさんを呼んで、「自分が変われば、周りの景色も変わる。幸せになる。いい人戦略で、幸せを掴むんだよ」と話しました。
彼女は、まっすぐ私を見て、そして目をキラキラさせて「はい!」と力強く返事をしました。
大丈夫なのでしょう。後は、実践して身につけていくだけなのですから。(了)
ということで、この続きは、また明日。
この文章は、お気楽先生のほぼ毎日私感にて過去にアップロードしたものです。noteでは、マガジンにまとめていこうと思っています。
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