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やりたかったのは農業×ビジネスーーはじまりのトマトソースができるまで

こんにちは、三浦です。

このnote、レストランの店主が話しているのに全然レストランの話をしていないな。
っていうのも、僕は料理人になりたくてお店を開いたわけじゃないから、自然なことかもしれない。

これまでのnoteでも何度か口に出しているんだけど、僕はビジネスがやりたくて。
ずっと“農業×ビジネス”っていうテーマに興味があるから、ついそういう話をしたくなる。

ビジネスは本当に奥が深い。
どうビジネスを維持して拡大していくか、今でもずっと模索しているなあ。

ちょうど脱サラしてから20年になる。
農協に12年務めていたから、あれは34歳のときかな。

このまま役職が上がったら、辞めるのが難しくなりそうな気がしてきた。
ここで抜けられなくなったら、もう新しいことには挑戦できない。
だって引退して50代から起業するのは、さすがに難しいでしょ。
だからターニングポイントだと思って、思い切って辞めたんだよね。

ここですぐ農家の道を選ばなかったのは、初期投資が大きくかかるから。
北海道で農業をゼロからやるとなると、どうしても規模が大きくなってしまう
借金をして、大規模な土地で作物を作って……そういう農業を選ばざるを得ない。
これは僕がイメージしている“ビジネス”とは少し違った。

だから、農協を辞めた僕が選んだのは調理師学校への進学だった。
妻と3人の子どもを残して、進学するために大阪に旅立った。
ちゃんと家族が暮らせるお金は残してね。

もちろん、反対されたよ。
ここは田舎だから、周りには気が狂ったって言われてたと思う。
それでもやるったらやるのさ
だって反対されたって、自分の人生に責任とれるのは自分だけよ。
自分のやりたいことやれない人生なんて死んだも同然だよ。

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そこから1年半調理の勉強をして、北見に戻って自分の店を開いた。
有名な料理人のもとで修業する道もあったけれど、僕がやりたいのは料理人じゃないから。
ビジネスをやりたいなら、料理の修行より先に起業しちゃったほうが早いでしょ。

そこから5年間お店を経営して、改めて自分のやりたいビジネスについて考えた。
築いた店という資産はもちろん活かしつつ、自分のやりたいことに近づきたいな、と。

トマトソースを販売する事業のアイデアは、自分の困りごとから生まれた。
店で使っている業務用のトマトソースの缶詰が輸入品しかないことに、疑問を抱いたんだ。
調べてみると国産トマトのトマトソースってなかなか売られていない。

僕はほしいのに、市場にはない。
だったら自分で作ればいいし、僕以外にも欲しがる人がいるんじゃないかって思い立った。
それが「はじまりのトマトソース」のはじまり

そこからは、本当に冒険だった。
課題にぶちあたって、どうしたらできるだろうって考えて、解決策を探す日々。
困ったら効率的な選択肢を取るんじゃなくて、あえておもしろいほうを選ぶ
そのプロセスがなにより好きでさ。

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僕はいま、トマトソース販売を通じてビジネスのおもしろさを感じられていると思う。
うちのじいさんが農業で工夫を重ねながら売上が伸ばしていた姿を思い出すよ。
でも、じいさんの時代より僕の時代は商売を活性化させる方法がたくさんある。

たとえばインターネットもその一つだね。

今こうしてオンラインショップを開いて思うのは、時代はまた戻りつつあるんだろうなということ。
僕の世代は10代後半にバブルを経験し、マス・マーケティングの全盛期を体感してきた。
絶対的なマス・マーケティングの後はSNSが時代を変え、マスへの不信感が増えた。
そして、近所の人同士のような口コミのようなものが信頼されるようになっている。
お客さんとの距離が昔のように縮まっていることを、ひしひしと感じるよ。

僕が代理店を介さずにオンラインショップをやろうとしているのは、このお客さんとの距離を大切にしたいから。
「はじまりのトマトソース」を直接届けるのが大切だと思っているからなんだ。

道産商品を販売するとき、多くの人が選ぶのは物産展に出展すること。
できるだけ多くの人が集まる場所で、大手バイヤーとつながろうとする。
でも、こういう手法は結局あとに残るものが少ない。

僕は直接お客さんとつながることで、そこから生まれる関係性やつながりそのものが価値だと思う。
商品を売ることじゃなくて、人とのつながりも含めたコミュニティ・ビジネスを展開することが最終的なゴールだから。

そのために直接BASEで販売するし、noteやTwitter、YouTubeにも力をいれていきたい。
でも、どうしても僕って先走りしちゃう。
やりたいって気持ちだけで進めても、知見がなくて困ることもしばしばある。
まだ昭和の脳が抜けきっていないから、早くこの時代のビジネスをつかみたい。

これからもビジネスの勉強はしていかなきゃなあ。
だって、全然答えが見えていないもん。
こんなに考えてもわからないって、本当におもしろいよね。

レストランだからこうあるべき」みたいなイメージは壊していきたいな。
僕が出張料理人をやったっていいし、トマトの収穫をコンテンツ化してもいい。
これからどんなふうに「はじまりのトマトソース」を成長させていくか、ぜひ見守ってほしいです。

―INFORMATION―
「はじまりのトマトソース」オンラインショップ
オホーツクトマト食堂公式サイト
公式Twitter
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公式Instagram
公式YouTube

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取材・文 宿木雪樹
デジタルマーケティングプロデュース ふぉろかる合同会社

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はじまりのトマトソース/Okhotsk Tomato Town Online Store
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