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aoming
【読書感想】駒子さんは出世なんてしたくなかった
新年大分明けましておめでとうございます、やっと時差ぼけからぬけだせた気がします。本を中々取りに行けなくてスタートダッシュが遅くなってしまったけど、今年もたくさん本が読めるといいな。
駒子さんは出世なんてしたくなかった 碧野圭 PHP研究所
最寄りの図書館は私の好みと蔵書が若干合わないので自分の読みたい本リストに入っている本が中々ない。だから読みたい本は予約をして市内の図書館から最寄りの図書館に届くのを待っているのだけど、まだ来ていなかったので、図書館の検索システムでどの本ならあるかなあと探して、こちらを借りてきた。
なんだかまだ飛鳥井千砂『そのバケツでは水がくめない』を引きずっていて、途中までこれも不穏こわい話かと思ってしまったけど、出てくる人間たちは個々にはそんなにヤバイやつや悪いやつじゃなかったように思う。というか、いろんな人が出てきてハラスメントをする人も貶めようとする人もいるけど、簡単に勧善懲悪って感じで話が進むわけじゃなくグレーなままのところもあるのも良かった。
主人公の駒子さんは仕事面では割と人当たり良く真っ当な感じの人なんだけど、他の人からそういう公平さとか正しさが人を追い詰めることもあるよね、いつでも誰でも正しくあれるわけじゃないんだよと言われたりする。じゃあフェアにやっていこうとしている身からしたらどうしろっていうの?っていう先が書かれていて、そこが調子良く進むので気持ちいい。結局みんな自分のままでそれをいかしてなんとかやってくのがいいのかもなと思った。