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日本人の自信を取り戻す「ほめる力」

本書(日本人の自信を取り戻す「ほめる力」:光文社)によると、今の日本では「自信を失っている人」が多く、また、「依存体質」の人も多いとのこと。自国の歴史を学び、自国のことを理解することで、「自信」を取り戻すことができる。

何ごとにも自信を持って行動できる自律した人になることが、今の世を行き抜くには必要というのがこの本の骨子です。

自国を知るということ。具体的には、日本の歴史、文化について探究することになります。ただ、お恥ずかしい話ですが、私はこの本に出合うまで、そのことに真剣に向かい合う時間を、それほど多くは持てていなかったと思います。

学生時代に日本史は学んだけれど、そのときは年号などを憶えるだけで、歴史の上側の部分にしか触れることはありませんでした。これでは、「日本」という国を理解することはできません。

日本の真の歴史や文化を学べば、日本の良さに気付くことができます。そうすれば、日本人として『誇り』が芽生え、『自信』が持てます。自信が持てれば、行動、言動が変わり、結果も変ります。

私たちは、インターネットの波及により高度に進化したグローバルな社会に生きています。国内だけではなく、海外の人達と交流し、ビジネス上でも関係を築いていくことが求められる時代の中にいます。

そうしたときに、自分が生まれ育った国を誇りに思い、日本人としてのアイデンティティーをしっかり持つことは、とても大切であると改めて気付かされました。

本書のもう1つのテーマである「ほめる」については、相手の“行動変容”を促すうえで、とても効果的であることが学べます。

例えば、「服装がだらしない」ということを、親が子どもに指摘しようとする場合、「身だしなみをキチンとしなさい!」と言っても、子どもがその通りにすることは稀にしかありません。反抗期であれば、それがもとで喧嘩になってしまいます。

でも、娘であれば、「あなたは綺麗だよ」と毎日ほめ続ければ、「私はそんなに綺麗なのか?」と思うようになり、自然と鏡を見る回数が増え、そのうち、もっと綺麗になろうと思うようになり、結果的に服装も変っていくことになると紹介されていました。

この話のロジックは、「褒めてあげる」ことで、自分では気づけない「自分の良さ」に気付くことができる⇒それにより「自信」が付く⇒自信が付けば、それまでとは異なる行動、言動を取るようになる⇒結果として、こちらが思うような行動を取るようになるというものです。

これは、ディールカーネギー氏の著書「人を動かす」でも、同様の考え方が記されていて、私も子育てやマネジメントを行ううえで取り入れていて、効果は絶大です。

本章では、今ご紹介したような、子育てや人間教育、人材マネジメントで活かせる『考え方』(ノウハウではありません)が多数紹介されています。

著者は、ほめ育を世界に広げる活動をされている原邦雄氏と、国際弁護士のケント・ギルバード氏です。

変化の激しい年になることが予測される2021年。激流の時代を行き抜くには、大波が来ても倒れない、強くてぶれない軸を作る事が急務です。

そのために必要な考え方が記されている本書は必読書であると言えます。年末年始に、ぜひお読みください。

日本人の自信を取り戻す「ほめる力」
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