陳腐な発言をしないための陳腐な発想
誰かと会話をしているとき、うんざりすることがある。とりわけ人間とか世界とか、そういう類のものについて話しているときにだ。自分の発している言葉が何か直接的で単線的過ぎて、世界にある膨大な前提や条件、要素を等閑に付して言語化しているような気がしてくる。もっと美しく残酷であるはずの世界をちっとも表せていないことに半ば絶望し、半ば嬉々として、しどろもどろ。
言語は世界をカテゴライズするものとして機能する。形のないものにカタチを与える。そうして僕たちは世界を認知してきたわけだが、