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78歳にして炭酸水にハマった父を見て思うこと。

大河ドラマ「光る君へ」を見て「清少納言」が「せい、しょうなごん」だと知ったオカダですけれども、こんばんは。

今までの人生ずっと、なんとなく「せいしょう、なごん」だと思ってたんだけど、「言われてみたら『小納言』なのか!そうか!」となった。

今まで、歴史や古文の授業で名前を覚えるぐらいの存在で、深く考えたこともなかったから、なんとなく響きで「せいしょう、なごん」だと思っていた。

でも違った。
びっくり。

Wikipediaを見てもたしかに「清」と「小納言」の間にスペースがあるではないか。

Wikipedia「清少納言」より)

「清」が名前で「小納言」が肩書き的なものだったんだね。
「原取締役」を「はらとり、しまりやく」にしちゃってたようなもんだよね。

清 少納言さん、大変失礼いたしました。
以後気をつけます。

いやはや、こういう勝手な思い込み的なことって、きっとまだまだいっぱいあるんだろうなあ。


わたし的にはこの「清 少納言」が大発見だったので、誇らしげに父に話してみた。

すると78歳の父は「ほ、ほんまや…」と同じく衝撃を受けていた。
やはり「せいしょう、なごん」だと思っていたらしい。
この親にして私ありである。

「78年生きてても、まだまだ知らんことがいっぱいあるんやな」と、しみじみしている父。
おそらく世の中では常識だと思うんだけどね。
知識を増やせてよかったよ。


で、そんな父が78歳にして突然「炭酸水」にハマった。

我が家では、夏は麦茶だったのだけど、今年はあまりに暑かったので「しゅわしゅわしたい…」と思った私が、近所のスーパーで炭酸水を1本だけ買ってきた。

夕食後、その炭酸水をコップに入れて飲んでいると、じっと父が見ている。

「炭酸水、飲む?」と聞くと「いや〜美味しくないからな〜」と父。

そう言いつつ、じっと見てくるので「一口飲んでみたら?」と差し出すと、迷いながら一口飲んだ父が言った。

「これ、うまいな」

そう言って、コップに入った炭酸水をごくごくと飲み干した。
ああ、私の炭酸水よ。


どうやら、父は以前飲んだ炭酸水が美味しくなくて「炭酸水は美味しくない」と思い込んでいたんだとか。

でも、今回飲んだのは美味しかったらしい。

別に特別なのじゃないんだけどね。
近所のスーパーで、1本88円で買った炭酸水なんだけどね。


その日から父は炭酸水にハマり、毎日飲むようになった。
買ってきて冷蔵庫に入れておくと、あっという間になくなる。

「これ、うまいな〜」と嬉しそうに毎晩飲んでいる。
あんまり飲み過ぎも良くなさそうなので、ほどほどにしてねと伝えてある。


人生、いくつになっても新しい発見はあるし、新しい「好き」も生まれる。
そして一度「合わない」とか「苦手」とか「好きじゃない」と思っても、その感想は変わるかもしれないのだなぁと、父を見て思った。

年を重ねると経験が増える。
そして、自分の経験から得たことこそが「正しい」と思い込む癖があるなと、自分自身についても周りを見てもすごく思う。

でも、過去の経験は、たまには疑ってみても良いかもしれない。

あのとき苦手だったものも、今は違うかも。
あのとき上手くいかなかったことも、今はできるかも。

大事なのは「前はダメだったけど、もう一度やってみよう」と思う柔軟な心と、軽やかなチャレンジ精神なのかもしれない。

78歳の父を見て、そんなことを思うのでした。


ちなみに父が気に入ったのはこちらの炭酸水。
サンガリアの炭酸水。
スーパーでこまめに買うの大変だから、これ買おうかなあ。


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