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読書のヒント:Life with Reading

読書にコツはあるか。私はあると思う。そんなコツが分かれば、読書の楽しみ方も増えるし、創造的読書もできるんじゃないかと思う。

そんな《読書のコツ》や《読書の楽しみ方》《創造的読書》について整理したカードが2017年~2018年にかけて慶應大学の井庭研と有隣堂書店とが共同して作った『Life with Reading 読書の秘訣カード』だ。開発の経緯などは下記に簡単に書かれている。

このカードが作られていく過程なども研究会等で少し聞いたが、有隣堂書店としての気持ちは、「もっと本を売りたい」というよりは、「もっと読書という時間を楽しんでほしいという思い」であることはよく伝わってきた。

背景や内容については、慶應大の井庭さんが公開しているSlideShareがわかりやすいし、背景も含めた全体像が掴めると思う。そこには《ラフに読む》《自分にとっての価値》《本のなかのリンク》など、私自身もよく使ってものもあれば、《本との先約》《まわりを巻き込む》のように、「気づいてなかったわぁ」というものや「わかってはいるけれどあまりできていない」というものについての説明も含まれている。気づきが多い。

「スライドだけではちょっとわからない・・・」というときは下記のオンラインレクチャー『本を読む力を磨き、楽しみ方を拡げる - Life with Reading 創造的読書のパターン・ランゲージ -』がすごくわかりやすいと思う。井庭さん自身が(なんだか楽しそうに)解説している。

大切なことは、『Life with Reading 読書の秘訣カード』の全てを実践することではないのだと思う。その中から1つでも2つでも、気に入ったもの、試してみたいもの、あるいは、ちょっと自分は違うけれどもアレンジしてみたいもの、そんなことのヒントを見つけることなんじゃないかと思う。

世界には正解はない。でも、自分なりに「こういうのが、こういう方が、良いかも」ということは誰にだってある。

それが何かがよく分からなくなってしまったときも、正解を外に求めるのではなくて、ちょっとしたきっかけを上手く使いながら、少しだけでも自分自身を変化させていくことが大事なんじゃないかと思う。変化はちょっと自分でもびっくりしてしまうような飛躍につながるときもあるだろうし、なんだかすり足でそーと誰にも気づかれないようにゆっくりでもいい。

そんなときに、読書も『Life with Reading 読書の秘訣カード』も、何かのきっかけをつくるためのヒントだと私なんかは思っている。

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