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おじょーと夢うつつ

夕木くんは昨日に引き続き、今日も調子が悪い。
病院へ行くのもしんどい。
できることならばベッドの上で全ての生活を完結させたい。そんな気分だ。

出だした咳が止まらず苦しい。
鼻の奥がツーンと痛む。
喉の閉鎖感が激しく、呼吸も細くなる。
朝方が特にひどく、おじょーを起こしてしまった。
体全体で苦しさを表しているような状態で、眠りたくとも横になると咳がでて飛び起きてしまう。
そんなことを繰り返せば、起きてしまうのは当然だろう。おじょーは救急外来を調べてくれたりもした。

おじょーには無理をいって一緒に寝てもらった。
そんなおじょーに迷惑をかけてしまっていると、夜中や朝方にとても気を遣ってしまったが、それでもいなければどうなっていたかわからない。
おじょーが眠りにつくと、夕木くんも不思議と眠れる。そう体に染み着いている。
おじょーの寝顔はとても安心する。
おじょーのそばでなければ眠りにつくこともままならない。咳が苦しくも、喉が痛くとも、結局はおじょーとだから眠ることが出来た。

眠ると大分楽になる。
ある程度動けるようになると、おじょーは病院へ行けと言う。いや、おじょーは病院へ行けとずっと言っていたな。高熱なら救急車だ。と言っていたな。
確かにそのくらい心配になるほどひどい状態だったのだろう。
病院をしぶる夕木くんに、それならもう私を抱き締めさせない、と言った程だ。
それは困る。秒で行くことにした。
今後はこの手を使うのは勘弁して欲しい。

結果は特にひどくもなく、今はこうして生きていられる。だるさは猛烈にあるが、noteを書けるまでに回復した。
2,3日後には元気になるだろう。
おじょーよ、夕木くんと今世でもう少しだけお付き合い下さいな。

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