見出し画像

三浦しをん「墨のゆらめき」を聴いてみた【Amazonオーディブル】

お字書き道TALKSは「書道や文字って面白いし楽しいよ!」と何とかお伝えしたい!そんなチャンネルです。YouTubePodcastもよろしく! スキ&フォローお願いいたします。

書道家タケウチHPはこちら
ギタリストタナカHPはこちら


Amazonの聴く読書、オーディブルはじめました


何か月か前から「Amazonの聴く読書、オーディブル」の会員になって聴く読書を生活に取り入れています。

というのも、筆者は読書がなんだか苦手。でも、昔からとってもとっても本読みに憧れています。(このことは話すと長い)
とにかく本が好きになりたい!!!のに積ん読ばかりが増えていく・・・私は一生本好きにはなれないのかっっっ!!と悶々としていたら、現代に一筋の光が!

オーディオブックはその名の通り音声で”聴く”ものなので、正式に”読書”とは言えないかもしれません。しかし、読まないよりは数段マシ。何よりこれまで読み進めることが難しかった本の中身を知ることができる。一気にワクワクが広がりました。

この話のYouTube動画はこちら↓↓


オーディオブックのメリットとデメリット

▼メリット
・俳優さんや声優さんが抑揚をつけて読んでくれる
(対談本などは2人の読み手が呼んでくれる)
・本を持たなくて良い、めくらなくて良い
・散歩や家事など動いているときも読み進められる(これが最も良い!)
・再生スピードを好みに調整することができる(筆者はたいてい1.2倍速)
・電子ブック同様、物が増えない

▼デメリット
・読み手のリズムや抑揚に影響を受けがち(自分のペースで読めない)
・引っ掛かりのある箇所に本ほど容易に戻れない
・字面を見ていないので漢字が思い浮かばないときなどは不都合
・読みたい本がオーディオブック化されていないことも多々ある
・おそらく所謂ふつうの読書よりも内容理解や記憶定着の質が悪い(?)
・意外と電車・バスは、騒音で聞こえないなど集中できない

ちなみに金額は月額1,500円。あらゆるサブスクリプションの中では高額な方かと思います。しかし、一般的な長さの小説は1冊7~9時間ほどの再生時間。これを本職声優・俳優さんが朗読をしていることを考えればかなり安い気がします。そもそも本は、1冊500~2000円とかするものですし。

まあサブスクものは何でもそうですが、使い倒せるなら圧倒的にコスパは良いと思います。そして、読まないよりはマシ!!
1か月の間に1500円分も聴かないときは、単品購入も良さそうです。


ここまでに聴いた本


読書歴を明かすのは何だか少し気恥ずかしい気もしますが。

  • 職業としての小説家/村上春樹

  • 営業の魔法――この魔法を手にした者は必ず成功する/中村信仁

  • 日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白い ことばの世界/ 国立国語研究所編

  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福/ユヴァル・ノア・ハラリ, 柴田 裕之

  • ケーキの切れない非行少年たち/宮口 幸治

  • バッタを倒しにアフリカへ/ 前野 ウルド 浩太郎

  • 砂糖の世界史/川北 稔

  • 書道と茶道(小学館の名作文芸朗読)/北大路 魯山人

  • 良寛様の書/ 北大路 魯山人

  • キリンに雷が落ちてどうする 少し考える日々/品田遊

  • ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語/品田 遊

  • 地球、この複雑なる惑星に暮らすこと/養老 孟司, ヤマザキ マリ

  • 堀江貴文のChatGPT大全/堀江貴文、荒木 賢二郎

  • 墨のゆらめき/三浦しをん

人から勧められたものだったり、実際に持っているのに積ん読になっているものだったり、好きな書き手だったり。とりあえず手あたり次第聴き進めています。

中には内容についていけず断念した本も何冊かありますが、ここに挙げたのは一応最後まで聴き通したものたちです。


書道小説「墨のゆらめき」三浦しをん


書道関連のオーディオブックは数が少ないですが、「書道」と検索ワードを入れて引っかかるものは聴いてみることにしています。

その中で、三浦しをんさんの「墨のゆらめき」という本を見つけました。三浦しをんさんと言えば「舟を編む」や「まほろ駅前多田便利軒」でしょうか。(筆者はどちらもドラマを拝見しました)

本作はAmazonオーディブルのために2023年に書き下ろしされたとのこと。書道教室を舞台にした小説。

書道を主題とした作品として有名なのは漫画「とめはねっ」(河合克敏)があります。書道初心者が開眼し、また書道というものを全般的に説明することも趣旨としている青春スポコン的漫画です。(これも面白い!)

しかし「墨のゆらめき」は書道を言わば舞台、背景にして物語が紡がれていきます。難しい書道用語や歴史の話なども一切に出てきません。しかしながら、書道をやらない人にも「あぁ書道ってなんか良さそう、書道教室でこんなやりとりをしてみたい」そう思わせるような空気感に満ち満ちているのです。

▼「墨のゆらめき」概要
下高井戸で書道教室を営む若手の書道家・遠田 薫(とおだ かおる)
西新宿で働く真面目なホテルマン・続 力(つづき ちから)
※ちなみに名前の漢字を見たのは今が初めて!当田だと思っていた。

二人の男が織りなす人間模様。ホテルマンの力が遠田に筆耕を依頼するところから物語は始まる。
書道という軸で最初からほぼ最後まで進んでいくのだが、書道の持つある種の権威的ないやらしさはなく、あくまで上質な物語の骨格として機能している。

筆者は書道家なので、小説の内容に出てくる書道の描写には正直賛同できないというか違和感や無理やりな感じを抱く箇所もありました。しかし、かえって、書道をやらない多くの人が持つ「書道」イメージを垣間見れたようにも思います。

そして。なんと言っても、怒涛のラスト。そこまで書道背景において二人の男のコミュニケーション、人間的機微を描いてきたのに、ラストは書道とはほとんど関係のない方向に進みます。筆者は、まんまと不意を突かれて痛快に思いました。

書道をやらない人にも是非おすすめ!「墨のゆらめき」!あと、読書が苦手な方、オーディオブックを試してみては!





noteのスキ♡はアカウントがない人でも押せるので、記事が面白かったと思った方は是非スキ♡押していってくださるととっても嬉しいです!

フォローも感謝感激!

※毎週火曜19時更新


YouTube』も『Podcast』もよろしくお願いいたします↓↓↓

YouTube

Podcast



よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!