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楽しく、おいしく、ダイエット

おいしい健康のあずさんです。

油=悪者。

10代の私の最大の敵は、先生でも親でもなく、カロリーでした。
今まではいくら食べても太らなかったのに、ちょうど思春期になった頃から、食べたら食べた分だけ太っていく。
クラシックバレエを習っていたこともあり、レオタード姿で大きな鏡の前にいると、太ったのが一瞬でわかってしまう。バレエの先生からも、「バレリーナは『自分の身長-120』が理想的な体重だからね」と言われると、カロリーが高いもの、油が多いものは全て悪!と、必要以上に避けていた時期があります。(今となっては危険な考えだなと反省しているのですが……)

その当時の私が気をつけていたことは、「ご飯の量を減らす」「カロリーが高いものは避ける、もしくは少量にする」「肉よりも、魚・野菜中心」というもの。友達がハンバーガーやドーナツを食べているのを横目に見ながら、「あれを食べると何キロカロリーだから……」と我慢していました。

ただ、料理や栄養の勉強をすると、今となっては「なぜ、あそこまで我慢していたのか」と思うことも。自分の好きなもの、食べたいものを我慢しなくても、ちょっとしたことを工夫することで、食事を楽しみながら油やカロリーをカットすることはいくらでもできたはず。

あの当時知っていたらな……と思うことを今回はご紹介します。


肉の部位を変えてみる

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当時は、「肉=カロリーが高い」というイメージがありましたが、実は肉の部位によっても大きく差があります。

例えば、「豚ロース肉(脂身付き)(110g) 273kcal」

脂身を取り除くと
 ・豚ロース肉(脂身なし)(90g) 171kcal  
 *エネルギー量は37%カット

脂身の少ないもも肉に変えてみると
 ・豚もも肉(脂身付き)(110g) 188kcal  
 *エネルギー量は31%カット

 「鶏もも肉(皮付き)(1枚・280g) 532kcal」

皮を取り除くと
 ・鶏もも肉(皮なし)(1枚・220g) 249kcal 
 *エネルギー量は53%カット

脂質の少ないむね肉・ささ身に変えてみると 
 ・鶏むね肉(皮付き)(1枚・280g) 372kcal   
 *エネルギー量は30%カット
 ・鶏ささ身(7本・280g)   274kcal  
 *エネルギー量は49%カット

この事実を知った時は、「なんで知らなかったのか……」と悔しくなったくらいです。


調理道具を見直してみる

鍋やフライパンを使う時、何気なく油を入れていた私。

油1g=約9kcalと高カロリーなので、小さじ1(4g)で37kcal、大さじ1(12g)で111kcalにもなってしまいます。これはサラダ油でも、ごま油でも、えごま油でも変わりません。

実はフライパンの種類でも必要な油の量は変わってきます。

野菜炒めで100g程度の具材を炒めようと思った時、以下の通り、必要とする油の量は変わってきます。

フッ素樹脂加工のフライパン 重量の2%(18kcal)
油なれしている鉄のフライパン 重量の5%(46kcal)
油なれしていない鉄のフライパン 重量の8%(74kcal)

また「加熱するときは最初に油を入れるもの」と思い込んでいたことを改め、ひき肉や油あげなど、油を含んでいるものを炒める時は、入れずに調理。電子レンジを使うと、炒め油を使わずに料理することもできます。


切り方、あえる順番を工夫してみる

レタス一口大

サラダを食べる時、野菜の切り方やあえる順番でも違いが出ることを知りました。

例えば、同じレタスでも、切り方次第で油の付着量に差が。

ごく細いせん切り 油の付着量 84%
普通のせん切り  油の付着量 81%
3cm角にちぎる  油の付着量 78%
3cm角に切る   油の付着量 75%

軽くて凹凸のある食材ほど、油がつきやすいのです。


さらに、ドレッシングであえる時にも

酢を先にかける 油の付着率 78%
油を先にかける 油の付着率 75%

野菜に水分がついた状態だと、油がまとわりつきやすいので、酢よりも油を先に入れる様にしたり、野菜の水分をしっかりと拭き取った状態で油とあえる様にすることが大切です。


【まとめ】 覚えておきたい ダイエット4カ条

・肉は皮や脂身を除く
・フライパンに油をひく習慣をやめる
・野菜は大きめに切る
・サラダはしっかり水けをきり、先に油をからめる

その他にも、カロリーを抑える工夫はたくさんあります。
月刊おいしい健康の5月号では、小田真規子先生が「食べる、ダイエット」というテーマでおいしくてカロリーに配慮した、工夫の詰まったレシピをたくさんご考案くださいました。

https://oishi-kenko.com/magazines/202105


どのレシピも本当においしい、自信作ばかりなので、ぜひ作ってみてください。

おいしい健康管理栄養士 あずさん

   *参考「女子栄養大学出版|調理のためのベーシックデータ 第5版」
               「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」



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