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《キンカノート》 成長が遅いヒナ・・・の話 ①/3

おチビさん1号・2号・3号が順調に私からさしを食べる様になると、
父・ゴマだれと母・ぽんずの毎日にも少しゆとりが出てきたようで
放鳥時間を昔のように二人揃ってまったり過ごすことが多くなった。

・・って、どこでまったりしてんねん
こらー寝るなー


おチビさんたちも、お腹が空くと怖がることもなく真っ先に私の所へねだりにやって来る様になっていて、すべてが順調、順調だった。


ところが。

ある日突然2号だけが、私からのシリンジを口にするも、すぐに
「イヤイヤ!」
というように首を左右に振って餌をき散らす様になった。

”・・・ん?どーした2号?もう反抗期かい??”

と言いながら再度チャレンジするのだが、

2号はやっぱりイヤイヤ!と頭を左右に振る。
口からぶっ飛んだ”泥ごはん”なるパウダーフードは絨毯に飛び散り、そこらじゅうでカチカチに固まっていく・・・。

親バカ全開の小鳥飼い主にとって、その様子ははっきり言ってめちゃくちゃ可愛かったのだが、同時に

「どうしたの?飲み込めない?もしかして喉に何か問題があるのかな・・・」

とすごく心配にもなった。

1号と3号はいつものように
「シャーシャーシャーシャーッ!(=ごはん、ごはーんっ)」
と何度もおかわりをねだってやって来るので
パウダーフードの温度や硬さの問題ではないらしかった。

「ごはん食べないと死んじゃうんだよー、もう一回頑張ってみようねぇ」

と言ってまたシリンジを口元に持っていくと、
2号はかたくなに口を閉じてなんだかムスッとした顔をしていた。

え、なにこの顔、めっちゃ可愛いんですけど・・・
でもごはん食べないのはよろしくないよー
うーむ・・・どうすっかなー・・・
もしかしてごはんに対する嗜好が出てきたのか?
単なるイヤイヤ期?とりあえず病院に電話で聞いてみよっかな・・・

そんなことを考えていると
2号が絨毯の上をピョンピョンとゴマ・ぽんのケージの方へ向かって行き、

「シャー、シャー、シャーッ・・・」

と鳴きながら首を床につけて斜め上を向く、餌をねだる時のポーズをし始めた。

「お。」

どうやらお母さんかお父さんからごはんをもらいたいらしい。
身体の具合が悪いのではないならそれはそれで良かった、とホッとした。

「2号ちゃん、あなたはもうゴマぽんくらい体が大きいんだよー。」

と言ってもねだり続けて鳴いているので、

「おくつろぎのところごめんねー。2号がどうしても私からごはん食べてくれないからちょっとあげてみてくれる?よろしくお願いしますー。」

と言ってゴマぽんのケージの中に入れてみた。

数日ぶりに”実家“に戻った2号はピョコピョコと両親の元へ近づいては嬉しそうだったが、母のぽんずは明らかにドン引きしていて少し遠くから冷ややかな目で見ていた。

かろうじて、子煩悩で優しい父のゴマだれがしっかり口から餌を与えてくれたので2号は無事、ごはんを食べてくれたのだった。

”デカくなったなー”って思ってそうな父・ゴマだれの顔(笑)          


ごめんよ、ゴマ・ぽん。

ヒナ達への給餌が落ち着いてゆっくりしてたのに申し訳ないけど、これからしばらくはまだ2号にごはんを与えてもらう事になりそうだよ。

しかし、これで良いんだろうか・・・


皆さんには
どうぞ今日も明日も良い1日になりますように

photo : 2021.02.07 - 02.12










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