2回目の読書会を終えて
今回の本は『スティル・ライフ』池澤夏樹(中公文庫)。若き池澤夏樹が芥川賞を受賞した作品です。
読み終わっても、タイトルの意味がよくわからなかったので、久しぶりに研究社『英和中辞典』を引っ張り出してきて引いてみたらstill life=静物画ですって。それをもとにもう一度読んでみると、これは物語の展開がどうということよりも、自分の意識と世界の関係というか、世界の認識のしかたそのものを描こうとしているのでは?と僕は思いました。
ほかにもさまざまな読み方や、引っかかったポイントを参加者のみなさんがお話され、あっという間の90分でした(空犬さんによる作品解説や関連書紹介のパートが30分ほど含まれています)。かりに「この作品よくわかんなかったな・・・」という状態で参加したとしても、ほかの人のお話を伺うだけでもとてもおもしろい体験になったと思います。読書会に参加することでその作品に対する解像度がすごく上がりますし、視野も広がる。一人で読んでいる時よりも3倍から5倍の充実度(私の感想です)であった!と鼻息を荒くしております。空犬さん、ご参加の皆さん方、ありがとうございました! 次回もどうぞよろしくお願いします!
というわけで次回はこちらです↓
これから『スティル・ライフ』の3回目を読みます(中編なので2時間もあれば読めてしまいます)。読書会を経てからの再読、これそ読書の醍醐味ではないかと思います。楽しみ!ああ、本だけ読んでくらしたいですな!